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状況を図に書いてみて、言われていることを式に落とし込んでいったら、結論まで躓くことなく辿り着けるはずです。
一般に4点 \(A\) , \(B\) , \(C\) , \(D\) が同一平面上にあるための条件は次の通りです。
共面条件
空間内の異なる4点 \(A\) , \(B\) , \(C\) , \(D\) が同一平面上にあるとき、実数 \(s\) , \(t\) を用いて
\(\overrightarrow{ AD }=s \overrightarrow{ AB }+t \overrightarrow{ AC }\)
と表せる。
ということが言えます。
UFOキャッチャーをイメージしてみてください。
\(\overrightarrow{ AB }\) と\(\overrightarrow{ AC }\) という2つのボタンで UFO キャッチャーをすると思ってください。
\(\overrightarrow{ AB }\) ボタンを \(s\) 秒間 , \(\overrightarrow{ AC }\) ボタンを \(t\) 秒間押して \(A\) から \(D\) までたどり着いたと考えるわけです。
点 \(D\) がこの平面から外れていれば、\(\overrightarrow{ AB }\) と\(\overrightarrow{ AC }\) という2つのボタンだけではどうしようもありません。
(3次元空間のUFOキャッチャーでは3つボタンが必要です)
逆に\(\overrightarrow{ AB }\) と\(\overrightarrow{ AC }\) という2つのボタンだけで賄えるということであれば点 \(D\) は \(\overrightarrow{ AB }\) と\(\overrightarrow{ AC }\) という2つのベクトルで張られる平面上にあることになります。
ついでに言っておくと , 基底というのは
UFO キャッチャーとして成立するボタンの組
のことです。
そして、よくある1次独立という言葉の定義は
\(p \vec a +q \vec b=\vec 0 \ \Rightarrow \ p=0\) かつ \(q=0\)
というのが正式なものですが、ざっくりしたイメージで言えば
「UFOキャッチャーが成立する2本のベクトル」
だと思ってください。
平行な矢印のボタンが2つあったら「ふざけんな金返せ」と言いたくなるでしょう。
また、「零ベクトルボタン」があるUFOキャッチャーも「ふざけんな」となります。
高校範囲であれば互いに平行でなく、零ベクトルでない2組のベクトルを1次独立なベクトルというという認識で構いません。
もちろん3次元のUFOキャッチャーであれば基底は 3 本必要です。
本問は教材として採用してもいいかなというぐらいの標準的なレベルの問題だったと思います。