円の垂足曲線【動点の動く軌跡と動いた道のり】【2005年度 岡山大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 曲線上の動点 \(T\) における接線に、定点から下ろした垂線の足の軌跡を「垂足曲線」と言います。 本問は円の垂足曲線を扱った問題です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 一般的に垂足曲線は \(y=f(x)\) のような表示だと複雑になりますから、パラメータ表示(媒介変数表示)を用いて表現します。 ココがポイント ベクトルをつないでパラメータ表示 サイクロイド系の有名曲線もこのポイントの考え方でパラメ ...
指数型の不定方程式【整数問題の基本的手法の運用】【2010年度 千葉大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) まずは整数問題の有力方針を確認します。 整数問題の有力方針 積の形から約数の拾い上げ 余りで分類 評価する(範囲を絞る) これについては、詳しくは折りたたんでおきますので、基本をしっかりと確認したい方は以下の「+マーク」をクリック(タップ)して読んでください。 + クリック(タップ)して基礎を確認する 積の形から約数の拾い上げ 例題:\(x , y\) は自然数とする。\(xy+2x+3y=6\) ...
2変数の扱い【独立2変数編その2】【1992年度 大阪教育大】【1997年度 岐阜大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 独立2変数の扱いを学ぶ問題です。 本問は勉強している人ほど、沼にハマってしまいかねない問題です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 勉強している人ほど、本問は「平均値の定理」の形に見えてきます。 そこで飛びついてやってみると、見事に失敗します。 (解答の中の【戦略】で失敗した様子を解説しています。) そこで結構メンタル的に揺さぶられるのですが、そこから何とかリカバリーしたいと ...
2変数の扱い【独立2変数の扱いその1】【1990年度 東京都立大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 不等式の証明形式で問いかけられていますが、結局左辺の独立2変数関数の最小値が5であることを言えばいいので、実質的には最大最小問題です。 独立2変数関数の最大最小問題については「予選決勝法」が有力な方針です。 「1つを変数、他を定数」 これが予選決勝法のキーワードです。 step1まず、他のもの(文字や点)を固定し、一つずつ動かしてそのときの最大(最小)を出す。 ここでは \(x , y\) の独立2変数関数の最小 ...
数値評価 第4講【e^eの評価】【1992年度 北海道大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数値評価」シリーズの第4弾です。 このシリーズの一覧はこちら 今回は \(e^e\) の評価です。 ノーヒントでの出題であるため、基本的な構想を自分で組み立てる必要があります。 与えられた近似値を単純に使うとなると、手計算できる範囲では $$e^2 \lt e^e \lt e^3$$ とやるのが普通でしょうか。 これを計算しても、 $$7.387524 \lt e^e \lt 20.0792902 ...
数値評価 第3講【e^πの評価】【1999年度 東京大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数値評価」シリーズの第3弾です。 このシリーズの一覧はこちら 今回は \(e^{\pi}\) の評価です。 前回までと違い、今回はノーヒントでの出題です。 まず、今回の定積分 \(\displaystyle \int_{0}^{\pi} e^{x}\sin^{2} x dx\) は計算可能です。 次数を下げるために半角公式でほぐした後は ポイント 【 \(\displaystyle \int_ ...
数値評価 第2講【ネイピア数eの評価】【2010年度 横浜市立大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数値評価」シリーズの第2弾です。 このシリーズの一覧はこちら 前回の第1弾は円周率 \(\pi\) の評価でした。 今回はネイピア数 \(e\) の評価です。 案の定ヒントめいた不等式が誘導としてついています。 前回と違い、今回はちょっとだけオチで一工夫が必要です。 (2) の不等式に \(a=1\) をそのまま代入してもうまくいきません。 今回の問題を通じて教訓として学んでほしいことは 評価に失敗したときのリカ ...
数値評価 第1講【円周率πの評価】【2019年度 埼玉大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数値評価」というテーマを扱います。 このシリーズの一覧はこちら 今回は円周率 \(\pi\) の評価です。 第1回ということもあり、まずは丁寧な誘導のついた問題をもってきました。 (1)は展開して定積分を計算するだけです。 (2)は \(x=\tan\theta\) \((-\displaystyle\frac{\pi}{2} \lt \theta \lt \displaystyle\frac ...
整数部分と小数部分を扱った数列【1981年度 東京工業大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 以後呼びやすさのため、区間 \([0 \ , \ \displaystyle \frac{1}{2})\) を左側区間、\((\displaystyle\frac{1}{2} \ , \ 1)\) を右側区間と呼びます。 \(2^{n-1}\alpha\) ですが、これは初項 \(\alpha\) , 公比 \(2\) の等比数列の一般項です。 どんどん2をかけていく際に、小数部分が左側区間と右側区間を交互に飛び交うイメ ...
縮小関数による漸化式の極限【関数によって定まる数列の極限】【1994年度 筑波大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 縮小関数による漸化式の極限という、難関大ではちょこちょこ出題されるテーマです。 もし、初見であれば、まずは初見でやってみてください。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 縮小関数による漸化式の極限のキーワード ①:\(f'\) の範囲 ( 最大・最小 ) ②:\(f(x)=x\) (不動点の存在) ③:\(a_{n+1}=f(a_{n})\) という漸化式 オチはあらかた決ま ...