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3文字の基本対称式に関する最大公約数について考える問題で、見た目のインパクトが大きい問題です。
2文字の基本対称式についての
有名事実
正の整数 \(p\) , \(q\) に対して
\(p+q\) , \(pq\) が互いに素 \(\Leftrightarrow\) \(p\) , \(q\) が互いに素
という事実の、3文字への拡張ということになります。
(以下ネタバレ注意)
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(1) について
方針1
最大公約数を \(G\) として
$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
a+b+c = G\alpha \\
ab+bc+ca = G\beta\\
abc=G\gamma
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$
と表し、\(G \geq 2\) と仮定して矛盾を導く
方針2
共通素因数を \(p\) をもつと仮定し
$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
a+b+c = p\alpha \\
ab+bc+ca = p\beta\\
abc=p\gamma
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$
と表し、矛盾を導く
という方針が考えられますが、\(abc\) という積について注目すれば
という方が話を進めやすいため、方針2を採用することにします。
\(a\) が \(p\) の倍数とすると
$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
a+b+c = p\alpha \\
ab+bc+ca = p\beta\\
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$
から
- \(b+c\) , \(bc\) も\(p\) の倍数
ということになります。
特に \(bc\) が \(p\) の倍数なので、
\(b\) が \(p\) の倍数ならば \(b+c\) が \(p\) の倍数であることから \(c\) も \(p\) の倍数
ということになります。
同様に \(c\) が \(p\) の倍数ならば \(b\) も \(p\) の倍数ということが言えます。
つまり、
\(a\) , \(b\) , \(c\) が全て \(p\) の倍数ということになり、これらの最大公約数が \(1\) であることに矛盾します。
(2) について
\(a^{2}+b^{2}+c^{2}\) , \(a^{3}+b^{3}+c^{3}\) を、それぞれ基本対称式
\(x=a+b+c\) , \(y=ab+bc+ca\) , \(z=abc\)
を用いて表したくなるでしょう。
\(a^{2}+b^{2}+c^{2}=(a+b+c)^{2}-2 (ab+bc+ca)\)
という関係式、及び
\(a^{3}+b^{3}+c^{3}-3abc=(a+b+c)(a^{2}+b^{2}+c^{2}-ab-bc-ca)\)
という因数分解公式から
- \(a^{2}+b^{2}+c^{2}=x^{2}-2y\)
- \(a^{3}+b^{3}+c^{3}=x^{3}-3xy+3z\)
という関係を得ます。
そうなると、本問は
\(x\) , \(x^{2}-2y\) , \(x^{3}-3xy+3z\)
の最大公約数を考えることになります。
ここから見える人は
- 結局、\(x\) , \(2y\) , \(3z\) の最大公約数を考えればよい
と見えるでしょう。
解答ではこのあたりをもう少し詰めて記述していきます。
解答はコチラ