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絶対値に関する従属2変数関数の最大最小問題です。
従属2変数関数については
従属2変数関数の最大最小【2018年度 福島大学】【2016年度 立命館大学】
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問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 見かけ上、従属2変数関数の最大・最小問題に見えます。 実際には、薄皮一枚剥ぐと、「三角関数の連立方程式の運用」という部分がメインの処理内容になります。 路線によってはウルサイことになりかねないので、解法の検討という部分も勉強の内容に含まれるテーマです。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 文字消去困難なときの有力手段 従属2変数関数の最大最小問題に対する最有力候補は 文字消去 です。 ただし今回の場合、裸 ...
2021年度 北海道大学理系第3問【指数対数についての従属2変数関数】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ざっと見た感じだと (2) のオチは2変数関数の最大問題です。 (1) の設問的にどうやら従属2変数関数であるなということ、つまり (1) は文字消去するためのヒントという位置づけだなということが読み取れます。 したがって、(1) を確保できないとなると、それが (2) まで響いてきてしまい、大怪我に繋がってしまいます。 その (1) ですが、分母の 6 に含まれる素因数 2 や、左辺の + の形が邪魔で、左辺と右辺を見比べるということは難し ...
などで色々取り扱ってはいます。
これまで身につけたノウハウがきちんと通用するかを確認するとともに、手薄になりがちな手法も確認する目的として演習していただければと思います。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む
従属2変数関数の扱いの基本
従属2変数関数に関しては
文字消去
ということを狙うのがまずは第一です。
2変数関数から文字が消去できれば、1変数の話になるため、あとは煮るなり焼くなり蒸すなりできるからです。
問題は文字消去ができない場合、あるいはできなくはないが形が大崩れしてかえってムチャクチャになる場合です。
この場合、
逆像法
が有力候補です。
逆像法って何?という方は
テーマ別演習:逆像法
逆像法 第2講【座標変換への応用】【線形計画法の考え方の素】
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逆像法 第1講【逆像法の考え方と使いどころをマスター】【最大最小問題への応用】
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でしっかりと学んでいただきたいと思います。
(1) について
例えば
x+y=1 になり得る?
という問いに対しては
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = 1 \\ |x+y|+|x-y| =2 \end{array} \right. \end{eqnarray}
を同時に満たす (x \ , \ y) が存在するか?
という問題に帰着します。
x+y=2 になり得る?
という問いに対しては
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = 2 \\ |x+y|+|x-y| =2 \end{array} \right. \end{eqnarray}
を同時に満たす (x \ , \ y) が存在するか?
という問題に帰着します。
この要領で
「しらみつぶし」に調べる
ということができれば理屈上最大最小を求めることができるわけです。
しらみつぶそうという気持ちで
- x+y=k になれる?
- なれるとしたらどんな k?
ということを考えます。
つまり
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = k \\ |x+y|+|x-y| =2 \end{array} \right. \end{eqnarray}
を同時に満たす (x \ , \ y) が存在するか?
ということを考えます。
これを視覚的に翻訳しなおすと
- 直線 y=-x+k
- |x+y|+|x-y|=2 が表す図形
が共有点をもつかどうか
という問題になります。
(2) について
(1) 同様に
- |x|+|y|=\mathit{l} になれるか?
- なれるとしたらどんな \mathit{l}?
ということを考え、それを視覚的に翻訳しなおした
- |x|+|y|=\mathit{l} が表す図形
- |x+y|+|x-y|=2 が表す図形
が共有点をもつかどうか
ということを考えます。
なお、図形的に捌くという路線をとる以上、今回扱う図形が
- x軸対称
- y軸対称
- 原点対称
ということを利用し、労力を減らしたいところです。
路線2:置き換え
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = X \\ x-y=Y \end{array} \right. \end{eqnarray}
と置いてしまいます。
これにより
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x=\displaystyle \frac{X+Y}{2} \\ y=\displaystyle \frac{X-Y}{2} \end{array} \right. \end{eqnarray}
ですから
\begin{eqnarray} x+y&=& \displaystyle \frac{X+Y}{2}+\displaystyle \frac{X-Y}{2} \\ &=&X \end{eqnarray}
|x|+|y|=|\displaystyle \frac{X+Y}{2}|+|\displaystyle \frac{X-Y}{2}|
となります。
つまり、|X|+|Y|=2 という条件の下で
(1):X の最大・最小
(2):|\displaystyle \frac{X+Y}{2}|+|\displaystyle \frac{X-Y}{2}| の最大・最小
を求めるという問題になります。
この路線は【解2】で扱っています。