実践演習 幾何・ベクトル系

正方形を折ったときの重なりの五角形【2001年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

正方形の折り紙を折り曲げたときの重なりの部分が線対称な五角形になるときを考える幾何的な問題です。

このあたりの幾何的な考察はマニュアル的態度でどうこうするというよりは、観察力、洞察力を含めたその場力が必要です。

試験場においてこの問題自体が合否を左右するかというと、そこまで差がつかないと思います。
(確保できれば結構アドバンテージをとれるというレベル)

(以下ネタバレ注意)

 

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実際に折ってみる

実際にイメージ図として折ってみると

という感じになるでしょうか。

折り目を \(l\) ,  線対称の軸を \(L\) としています。

\(L\) が 折り目の線分の垂直二等分線となっていることが目につきますね。

一旦元に戻す

ここで、一旦元に戻して、\(L\) を折り目にしたら

というように

今度は \(l\) が線対称の軸になる

ということを見出せるとしめたものです。

本当の折り紙のように一旦折り目をつけて元に戻して考える感じですね。

まとめると

以上のことから

のように、

  • \(l\) と \(L\) で分けられる4つのエリアは全て合同

ということが分かります。

今回の \(P\) の面積は

正方形の回転によって重なる8角形の面積の半分

ということが見いだせれば、あとは回転角 \(\theta\) などの変数を設定することで、面積を \(\theta\) の式で立式して考えていくという「処理作業」ということになります。

細々とした注意点

幾何の問題というのは

「見たまんま」

なので、記述しにくい分野です。

上の説明も細々とした懸念事項は無視した説明であり、目くじらを立てる人も出てくるとは思います。

【解答】は解答が冗長にならないように

「対称性」に甘えた記述

をしました。

厳密性に拘りだすと深みに嵌まりますが、ある程度厳密に論述するならばという話は【総括】の方で軽くしてあります。

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