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凸数列というテーマ性をもった問題です。
発想力か経験値かで言えば、経験値に偏った問題であることは否めませんが、難関大受験生としては一度経験しておきたい話題でしょう。
(以下ネタバレ注意)
+ クリック(タップ)して続きを読む 与えられた \(x_{k-1}-2x_{k}+x_{k+1} \gt 0\) という条件をどう見るかですが、 \((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\) と見えるかどうかというのが本問の大きな分かれ目であり、この一手がとれないと悪い意味でほとんど勝負ありです。 関数の世界では と、\(f'\) の符号によって \(f\) の増減を判断しますが、数列の世界では のように ポイント
階差数列の符号で増減を判断する ということになります。 \((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\) という条件は、いわば 階差数列の階差数列の符号が正 ということであり、いわば \(f''\) の符号が与えられていることに相当します。 ということはお馴染みだと思いますが、本問のような数列をこれに倣い 凸数列 と言います。 分かりやすくするために \(x_{k+1}-x_{k}=y_{k}\) (\(k=1 \ , \ 2 \ , \ \cdots \ , \ n-1\)) とおきます。 そうなると、 \((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\) という条件は \(y_{k-1} \lt y_{k}\) ということになり、 \(y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \lt y_{n-1}\) が成り立ちます。 これにより という場合分けの必要性に辿り着きます。 \(0 \leq y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \lt y_{n-1}\) なので、 \(x_{1} \leq x_{2} \lt x_{3} \lt \cdots \lt x_{n-1} \lt x_{n}\) ということです。 これは ということです。 \(y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \lt y_{n-1} \leq 0\) なので、 \(x_{1} \gt x_{2} \gt x_{3} \gt \cdots \gt x_{n-1} \geq x_{n}\) となります。 先ほど同様 ということになります。 \(y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \leq y_{i-1} \leq 0 \lt y_{i} \lt \cdots \lt y_{n-1}\) すなわち \(x_{1} \gt x_{2} \gt \cdots \gt x_{i-1} \geq x_{i} \lt x_{i+1} \lt \cdots \lt x_{n}\) となる \(i\) が存在することになります。 ということで、やはり となります。最初の一手
数列の増減について
本問の場合
\(y_{1} \geq 0\) のとき
\(y_{n-1} \leq 0\) のとき
それ以外のとき