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ルーローの三角形と呼ばれる有名図形を扱った問題です。
出典は1987年度の某全国模試です。
本問のオチは原点にあるルーローの三角形の一頂点の軌跡を捉え、その曲線の長さを求めるという問題です。
頭の中でどのような動きをするのかを追っていく必要があり、動的処理から逃げることはできません。
ロータリーエンジンの原理にも使われていたり、パナソニックのルーロという掃除機もこのルーローの三角形が元となっているなど、実用的にも色々応用されています。
(以下ネタバレ注意)
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(1) について
図Ⅰから図Ⅲに至るまでの途中経過が図Ⅱです。
図Ⅱの一般論において
\(\mathrm{CT}=a (一定値)\)
であるため、図Ⅰから図Ⅲに至るまでに、点 \(\mathrm{C}\) は直線 \(y=a\) 上を動くことになります。
そうなると、図Ⅲにおける点 \(\mathrm{C}\) の \(x\) 座標、すなわち \(\mathrm{B}\) の座標が分かれば解決です。
(2) について
\(\mathrm{A}\)\((X \ , \ Y)\) とおいたとき、\(X\) , \(Y\) を \(a\) , \(\theta\) で表すことを目指します。
と補助線 \(\mathrm{AH}\) , \(\mathrm{AK}\) を引くと分かりやすいでしょう。
- \(X=\mathrm{OT}-\mathrm{AK}\)
- \(Y=\mathrm{CT}-\mathrm{CK}\)
として計算すればよいことになります。
(3) について
いよいよ、この問題のオチである原点に重なっている点 \(\mathrm{A}\) が転がっていったときの軌跡を考える問題です。
図Ⅱは途中経過なので、図Ⅰ、図Ⅲ、図Ⅳを一つの図の中に書き込むと
となり、大きく分けて3区間で点 \(\mathrm{A}\) の軌跡が表す曲線が変わっていくことになります。
図Ⅰから図Ⅲに至る区間では
サイクロイド
図Ⅲから状態 \((*)\) に至る区間では
円弧
状態 \((*)\) から図Ⅳに至る区間では
直線 \(y=a\)
となります。
今述べたことをアニメーションで表すと
というようになります。
曲線の長さを計算するにあたって、直線部分については (1) の計算結果が使えますし、円弧の部分については \(\displaystyle \frac{\pi}{3}\) 分の回転に伴う円弧の長さです。
ですから、実質積分計算が必要になるのは図Ⅰから図Ⅲに至るまでの区間のサイクロイドの長さの部分です。
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