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[\sqrt{n}] が絡んだ整数問題であり、解答自体はアッサリと終わります。
自力で解ければ問題はありません。
解けなくて解答を確認したとき
「聞けば分かるけど、どうやってその発想に至った?」
という類の問題です。
こういった類の問題は自学自習する上で生徒泣かせな要素を含んでいます。
(以下ネタバレ注意)
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題意をもう少し式寄りの言葉で言うと
[\sqrt{n}] が n の約数であるとは
\displaystyle \frac{n}{[\sqrt{n}]} が整数となる
ということです。
手を動かして実験してみる
f(n)=\displaystyle \frac{n}{[\sqrt{n}]} とおくと
第1群
f(1)=\displaystyle \frac{1}{1}=1
f(2)=\displaystyle \frac{2}{1}=2
f(3)=\displaystyle \frac{3}{1}=3
第2群
f(4)=\displaystyle \frac{4}{2}=2
f(5)=\displaystyle \frac{5}{2}
f(6)=\displaystyle \frac{6}{2}=3
f(7)=\displaystyle \frac{7}{2}
f(8)=\displaystyle \frac{8}{2}=4
第3群
f(9)=\displaystyle \frac{9}{3}=3
f(10)=\displaystyle \frac{10}{3}
f(11)=\displaystyle \frac{11}{3}
f(12)=\displaystyle \frac{12}{3}=4
f(13)=\displaystyle \frac{13}{3}
f(14)=\displaystyle \frac{14}{3}
f(15)=\displaystyle \frac{15}{3}=5
と [\sqrt{n}]=m (m=1 \ , \ 2 \ , \ \cdots) であるように区切り、群数列のように考えたくなると思います。
[\sqrt{n}]=m となるときは
[\sqrt{n}]=m となる n は
n=m^{2} \ , \ m^{2}+1 \ , \ \cdots \ , \ (m+1)^{2}-1
ということになります。
このうち、f(n)=\displaystyle \frac{n}{m} が整数となる n は m で括れるような
n=m^{2} , m^{2}+m , m^{2}+2m
の3個であることが分かります。
あとは
第1群に3個、第2群に3個、\cdots ,
と、どこまでを考えればよいかについて考えます。
これについては、f(10000) が第 100 群の先頭であることを考えれば
第1群に3個、第2群に3個、\cdots , 第 99 群に3個
第 100 群に1個
として数えればよいでしょう。
記述面では
【解答】では、これをもう少しフォーマルな書き方でまとめます。
用意した【解答】では、群数列というものを前面には押し出しておらず、【解答】だけを見たら「どこからそのアイデアに至ったか」が見えない天下り的な解答に見えると思います。
とは言え、微妙に「まぁそりゃそうか」となるようなラインの絶妙な天下り感になっていると思います。
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