実践演習 方程式・不等式・関数系

通過領域【式で追うか目で追うか】【2004年度 青山学院大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

2つの動点が関わる軌跡や通過領域について捉える問題です。

難易度についてははっきりと差が付くと思います。

何が難しいの?と思う人もいるでしょうし、ドツボに嵌まって身動きが取れなくなる人もいると思います。

本問を選定した理由を述べます。

通過領域というのは本来、目で追っていくことが難しいから式に教えてもらおうという態度でいくことが多いです。

そのあたりのよくある通過領域については

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通過領域【式で追うか目で追うか】【2004年度 青山学院大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2つの動点が関わる軌跡や通過領域について捉える問題です。 難易度についてははっきりと差が付くと思います。 何が難しいの?と思う人もいるでしょうし、ドツボに嵌まって身動きが取れなくなる人もいると思います。 本問を選定した理由を述べます。 通過領域というのは本来、目で追っていくことが難しいから式に教えてもらおうという態度でいくことが多いです。 そのあたりのよくある通過領域については で、取り扱っています。 最初にいってしまうと、この問題は式だけで ...

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円を折り返した折り目の存在範囲【1992年度 千葉大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 円を折り返したときの折り目の存在範囲を考える問題です。 シンプルな題意ですが、解き進めていくといくつかの上級テーマが次から次へと襲い掛かってくるため、完答するためにはそれらを払いのけるだけの確固たる力が必要です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 座標の設定 まずは座標の設定です。 自然に設定するとしたら \(\mathrm{A}\)\((-1 \ , \ 0)\) ,  \(\mathrm{B}\)\((1 \ , ...

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で、取り扱っています。

最初にいってしまうと、この問題は式だけで押し通そうと思うとツライです。

ある程度目で追っていく部分が必要になってくるわけです。

もちろん、式で追う部分もあり、その切り替える力が必要になるため、いい訓練となる問題かなと思い選定しました。

(以下ネタバレ注意)

 

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ひとまず状況をかいてみる

与えられた条件 (a) ,  (b) という状況を図示してみると

のようになります。

\(\angle{\mathrm{AOP}}=\theta\) ,  \(\angle{\mathrm{RPQ}}=\varphi\)

と設定すると、

\(\overrightarrow{ \mathrm{OP} }=\left(
\begin{array}{c}
\cos{\theta} \\
\sin{\theta} \\
\end{array}
\right)\)

\(\overrightarrow{ \mathrm{PQ} }=\left(
\begin{array}{c}
\cos{(\theta+\varphi)} \\
\sin{(\theta+\varphi)} \\
\end{array}
\right)\)

であり、

\(\overrightarrow{ \mathrm{OQ} }=\overrightarrow{ \mathrm{OP} }+\overrightarrow{ \mathrm{PQ} }\)

ですから

$$\overrightarrow{ \mathrm{OQ} }=\left(
\begin{array}{c}
\cos{\theta} \\
\sin{\theta} \\
\end{array}
\right)+\left(
\begin{array}{c}
\cos{(\theta+\varphi)} \\
\sin{(\theta+\varphi)} \\
\end{array}
\right)$$

と、\(\mathrm{Q}\) の座標は \(\theta\) ,  \(\varphi\) で表せます。

(1) について

(1) は \(\theta=\displaystyle \frac{\pi}{2}\) のときを考えることになります。

そうなると結論だけで言えば

と見えてしまうかもしれません。

(【解答】ではある程度は記述してあります)

(2) について

(2) は

\(\varphi=\displaystyle \frac{\pi}{2}\) ,  または  \(\varphi=-\displaystyle \frac{\pi}{2}\)

のときを考えることになります。

\(\varphi=\displaystyle \frac{\pi}{2}\) のとき

\(\overrightarrow{ \mathrm{OQ} }=\left(
\begin{array}{c}
\cos{\theta} \\
\sin{\theta} \\
\end{array}
\right)+\left(
\begin{array}{c}
\cos{(\theta+\displaystyle \frac{\pi}{2})} \\
\sin{(\theta+\displaystyle \frac{\pi}{2}}) \\
\end{array}
\right)=\left(
\begin{array}{c}
\cos{\theta}-\sin{\theta} \\
\sin{\theta}+\cos{\theta} \\
\end{array}
\right)\)

となります。

\(\mathrm{Q}\) の座標を \((X \ , \ Y)\) とおくと

$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
X=\cos{\theta}-\sin{\theta} \\
Y=\sin{\theta}+\cos{\theta}
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$

ということを意味します。

\(\mathrm{Q}\) の軌跡が欲しいわけですから、ここから \(\theta\) を消去して \(X\) ,  \(Y\) の関係式を Get しにいくのが自然でしょう。

その際、\(\theta\) の範囲が縛られている以上、\(X\) ,  \(Y\) もそれに縛られるわけですから、

軌跡の限界(範囲)

に注意しましょう。

(3) について

$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
X=\cos{\theta}+\cos{(\theta+\varphi)} \\
Y=\sin{\theta}+\sin{(\theta+\varphi)}
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$

という一般論で \(\mathrm{Q}\) の動く領域を捉えていくわけです。

式的に攻めようと思うと \(\theta\) ,  \(\varphi\) を消去して \(X\) ,  \(Y\) の関係式を Get しにいこうとすると思います。

2文字ありますが、消しやすそうな \(\theta\) を狙って、\(X^{2}+Y^{2}\) を計算してやります。

詳しい計算過程は【戦略】の中でやっていますが

\(X^{2}+Y^{2}=2+2\cos{\varphi}\)

と得られます。

\(-\displaystyle \frac{\pi}{2} \leq \varphi \leq \displaystyle \frac{\pi}{2}\) ですから

\(2 \leq 2+2\cos{\varphi} \leq 4\)

となります。

これより

\(2 \leq X^{2}+Y^{2} \leq 4\)

ですから

という円環部分に \((X \ , \ Y)\) が存在することが分かりました。

しかし、\(-\displaystyle \frac{\pi}{2} \leq \theta \leq \displaystyle \frac{\pi}{2}\) をどのように \(X\) ,  \(Y\) の範囲に結び付ければよいかということを考えると、この辺りで限界を迎えます。

式で攻める路線から、潔く切り替えて目で追っていくことにします。

\(\theta=-\displaystyle \frac{\pi}{2}\) のときの半円

が \(\theta=\displaystyle \frac{\pi}{2}\) のときの状況

となるまでの状況は目で追っていけますね。

要するにピンクの半円の通過領域だと分かれば、

回転の中心からの最大距離と最小距離に注目する

という見方をすればよいでしょう。

理系の方であれば、数Ⅲの回転体の体積などでこの考え方を運用する機会が多いと思います。

解答はコチラ

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