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逆像法シリーズ第3講は
通過領域
という難関大入試でも頻出の話題について扱います。
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逆像法 第2講【座標変換への応用】【線形計画法の考え方の素】
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(以下ネタバレ注意)
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直接目で追いきれないので \cdots
今回、a が動くにつれて円 C_{a} も動くわけですが、中心、半径が同時に動くため、ラフな動きはともかく、細かな動きを目で追いきることは難しいでしょう。
そこで、逆に「この点を通るように a を仕組める?」と考えます。
通るように仕組めるような点たちの集合こそ、求める通過領域ということになります。
例えば
題意の通過領域を D として
(2 \ , \ 3) って D に入ってる?
と考えてみます。
これについては (2-a)^{2}+(3-a)^{2}=a^{2}+1 , すなわち
a^{2}-10a+12=0 を満たす a が実数として存在するか
ということが問題になってきます。
この場合、a=5 \pm \sqrt{13} と汚いものの、a は実数として存在します。
つまり , a=5 \pm \sqrt{13} と仕組めば、円 C_{a} が (2 \ , \ 3) を通るようにできるわけです。
(-1 \ , \ 2) って D に入ってる?
(8 \ , \ 5) って D に入ってる?
\vdots
についても同じことです。
文字の力を借りる
上のようにしらみつぶしに円 C_{a} が通るように仕組めるような点たちの集合をとらえていけば題意の通過領域 D を得られるわけですが、キリがありませんから文字の力を借りて
(X \ , \ Y) って D に入ってる?
D に入っている (X \ , \ Y) ってどんな (X \ , \ Y)?
と考えます。
上の実験でやったように
(X-a)^{2}+(Y-a)^{2}=a^{2}+1 を a についての2次方程式
a^{2}-2 (X+Y)a+X^{2}+Y^{2}-1=0
と見て、これを満たす a が実数として存在すれば、(X \ , \ Y) を通るように仕組めるわけです。
したがって、この a についての2次方程式が実数解をもつための条件を考えればよいことになります。
(2) についても同様に考えれば、今度は
a^{2}-2 (X+Y)a+X^{2}+Y^{2}-1=0 が 0 以上の解を少なくとも1つもつような条件を考えればよいことになります。
こうしてみると、逆像法の考え方を用いてここまで話を紐解いてしまえば、本問は典型問題の一つである
「解の配置問題」(2次方程式がこういう解をもっててください問題)
に帰着することになります。