実践演習 極限・微分積分系

楕円と双曲線の交点と極限【2005年度 広島大学】

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楕円と双曲線の交点の座標と極限を絡めた問題です。

基本的な極限計算の運用を試す適度なレベルの問題だと思います。

その思いとは裏腹に入試間近の難関大受験生に解かせてみると、指導者側が想定しているよりもグダグダの受験生が多いことに驚かされます。

なので、結局合否を分けるのは、本問のような標準レベルの問題なのでしょう。

(以下ネタバレ注意)

 

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交点の座標は導出可能

今回の題意の交点は

$$\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
\displaystyle \frac{a_{n}^{2}}{4n^{2}}+b_{n}^{2}=1 \\
\displaystyle \frac{a_{n}^{2}}{n^{2}}-\displaystyle \frac{b_{n}^{2}}{n^{2}}=1
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}$$

を \(a_{n}^{2}\) ,  \(b_{n}^{2}\) に関する連立方程式と見なして解くことで、導出可能です。

実際に解くと

\(a_{n}^{2}=\displaystyle \frac{4n^{2}(n^{2}+1)}{4n^{2}+1}\) ,  \(b_{n}^{2}=\displaystyle \frac{3n^{2}}{4n^{2}+1}\)

となります。

第1象限の交点ということもあり、

\(a_{n}=\displaystyle \frac{2n\sqrt{n^{2}+1}}{\sqrt{4n^{2}+1}}\) ,  \(b_{n}=\sqrt{\displaystyle \frac{3n^{2}}{4n^{2}+1}}\)

とする部分も迷いなく処理できます。

(1) について

\(\displaystyle \frac{a_{n}}{n}=2\sqrt{\displaystyle \frac{n^{2}+1}{4n^{2}+1}}\)

ですから、分母分子の発散速度を考えて、一番威張っている項で分母分子を割ってやり

\(2\sqrt{\displaystyle \frac{1+\displaystyle \frac{1}{n^{2}}}{4+\displaystyle \frac{1}{n^{2}}}}\)

と見るのが常套手段です。

(2) について

\(b_{n}=\sqrt{\displaystyle \frac{3n^{2}}{4n^{2}+1}}\)

ですから、これも (1) 同様

\(\sqrt{\displaystyle \frac{3}{4+\displaystyle \frac{1}{n^{2}}}}\)

と見れば解決です。

(3) について

一応 (1) の顔を立てることを考えると

\(n(a_{n}-n)=n^{2}(\displaystyle \frac{a_{n}}{n}-1)\)

と見ることになるでしょうか。

ただ、小細工抜きで \(a_{n}\) の式を代入してやっても大したことはありません。

いずれにせよ、

\(n(a_{n}-n)=n^{2}\cdot\displaystyle \frac{2\sqrt{n^{2}+1}-\sqrt{4n^{2}+1}}{\sqrt{4n^{2}+1}}\)

という部分までは計算したいところです。

勉強していれば根号が絡む不定形ということで有理化をする気持ちが自然に出てくると思います。

そこから先は消化試合です。

振り返ってみると

\(a_{n}\) ,  \(b_{n}\) の式を導出してしまえば、楕円と双曲線の要素はなくなり、純粋な極限計算の問題となりました。

何かあるのか疑うかもしれませんが、試験場では下手に策にこだわって時間を失うのが一番怖いでしょう。

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