実践演習 数列系

凸数列【数列の増減の判断】【2000年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

凸数列というテーマ性をもった問題です。

発想力か経験値かで言えば、経験値に偏った問題であることは否めませんが、難関大受験生としては一度経験しておきたい話題でしょう。

(以下ネタバレ注意)

 

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最初の一手

与えられた

\(x_{k-1}-2x_{k}+x_{k+1} \gt 0\)

という条件をどう見るかですが、

\((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\)

と見えるかどうかというのが本問の大きな分かれ目であり、この一手がとれないと悪い意味でほとんど勝負ありです。

数列の増減について

関数の世界では

  • \(f'(x) \gt 0\) のとき \(f(x)\) は増加
  • \(f'(x) \lt 0\) のとき \(f(x)\) は減少

と、\(f'\) の符号によって \(f\) の増減を判断しますが、数列の世界では

  • \(x_{k+1}-x_{k} \gt 0\) のとき \(x_{k} \lt x_{k+1}\)(増加)
  • \(x_{k+1}-x_{k} \lt 0\) のとき \(x_{k} \gt x_{k+1}\)(減少)

のように

ポイント

階差数列の符号で増減を判断する

ということになります。

本問の場合

\((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\)

という条件は、いわば

階差数列の階差数列の符号が正

ということであり、いわば \(f''\) の符号が与えられていることに相当します。

  • \(f''(x) \gt 0\) のとき、\(f(x)\) は下に凸
  • \(f''(x) \lt 0\) のとき、\(f(x)\) は上に凸

ということはお馴染みだと思いますが、本問のような数列をこれに倣い

凸数列

と言います。

分かりやすくするために

\(x_{k+1}-x_{k}=y_{k}\)  (\(k=1 \ , \ 2 \ , \ \cdots \ , \ n-1\))

とおきます。

そうなると、

\((x_{k+1}-x_{k})-(x_{k}-x_{k-1}) \gt 0\)

という条件は

\(y_{k-1} \lt y_{k}\)

ということになり、

\(y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \lt y_{n-1}\)

が成り立ちます。

これにより

  • \(y_{1} \geq 0\) のとき
  • \(y_{n-1} \leq 0\) のとき
  • それ以外のとき

という場合分けの必要性に辿り着きます。

\(y_{1} \geq 0\) のとき

\(0 \leq y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \lt y_{n-1}\)

なので、

\(x_{1} \leq x_{2} \lt x_{3} \lt \cdots \lt x_{n-1} \lt x_{n}\)

ということです。

これは

  • \(x_{1}=x_{2}\) であれば最小となる項は2個
  • \(x_{1} \neq x_{2}\) であれば最小となる項は1個

ということです。

\(y_{n-1} \leq 0\) のとき

\(y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \lt y_{n-1} \leq 0\)

なので、

\(x_{1} \gt x_{2} \gt x_{3} \gt \cdots \gt x_{n-1} \geq x_{n}\)

となります。

先ほど同様

  • \(x_{n-1}=x_{n}\) であれば最小となる項は2個
  • \(x_{n-1} \neq x_{n}\) であれば最小となる項は1個

ということになります。

それ以外のとき

\(y_{1} \lt y_{2} \lt \cdots \leq y_{i-1} \leq 0 \lt y_{i} \lt \cdots \lt y_{n-1}\)

すなわち

\(x_{1} \gt x_{2} \gt \cdots \gt x_{i-1} \geq x_{i} \lt x_{i+1} \lt \cdots \lt x_{n}\)

となる \(i\) が存在することになります。

ということで、やはり

  • \(x_{i-1}=x_{i}\) であれば最小となる項は2個
  • \(x_{i-1} \neq x_{i}\) であれば最小となる項は1個

となります。

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