cosθ,sinθを係数にもつ位置ベクトル【2012年度 広島大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 何やらありそうな設定ですが、問題を解くだけであれば基本に忠実に解いていけば無理はありません。 まずは普通に解いてみて、本問の設定について検証してみるという構成で考えてみたいと思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について もちろん目指すのは \(\overrightarrow{ OA } \cdot \overrightarrow{ OB }=0\) ということです。 内積を登場させるた ...
3辺の巡回ベクトル【隠れた条件と1次独立性】【2016年度 東京海洋大学】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 巡回性をもった設定であり、「そそる」香りが漂ってくる問題です。 アッサリと終わってしまう人もいれば、右往左往する人も出てくると思います。 キレイなバラには棘がある とはよく言ったものですが、本問は若干棘があるように思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 「\(\triangle{ABC}\) が正三角形 ならば \(\vec{p}=\vec{0}\)」の証明 について まずは \ ...
点が三角形の内部に存在するための条件【ガウス・ルーカスの定理】【2000年度 京都大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 複素数は 数値として扱えつつ、ベクトルとして幾何的にも扱える という性質をもっているがゆえに、様々な解法が考えられる分野です。 多くの問題では \(z=x+yi\) などと「実部、虚部」を持ち出し、\(xy\) 平面の話に帰着させることで、慣れ親しんだ座標の話題に帰着させて考えても押し切れてしまいます。 複素数を複素数のまま扱うのか、実部、虚部を持ち出して処理するのかについては、この分野の方針決定上大きな路線選択です。 (以下ネタバレ注意) ...
空間座標の設定の工夫【立方体を対角に切断した面上の円】【1988年度 信州大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 空間図形の問題ですが、料理の仕方によっては差が出るでしょう。 設定力が完答できるかどうかに直結します。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 立方体の問題で座標を設定しようと思うと 通常、立方体に対して座標を設定するとなると といったように、立方体の辺に沿って座標軸を設定するのが普通です。 しかし、今回はそれだと題意の円上の点 \(P\) の座標を表現するのが大変です。 題意の円を簡潔に表現するためには 動 ...
極と極線【調和点列に関する話題】【1981年度 大分医科大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 極、極線という有名な構図があります。 その構図に関する有名事実をネタにした問題です。 工夫なしで立ち向かうとなると厳しい計算に襲われるかと思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む まずは座標設定 とりあえずは座標を設定したいところです。 \(P\)\((p \ , \ 0)\) \((p \gt 1)\) などと設定するのが自然でしょうか。 \(P\) , \(Q\) , \(R\) , \( ...
動点の存在範囲【直線のベクトル方程式の拡張】【1976年度 東京大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 本問は当時の受験生が試験直後、 「これどうやって解くの?」 とざわついた問題だそうです。 確かに一見、掴みどころのない問題に見えますが、手を動かしていくうちに「要領」は分かってくるでしょう。 ただ、それをうまく言語化する、あるいは式に落とし込む部分が難しく、腕の見せ所です。 本問は東大お得意の「これは基本だよね?じゃあこうなったらどうする?」という味付けの問題で良問です。 ただ、ストレートではなく、少々薄皮一枚かぶせたような聞き方(問い方)を ...
ベクトルと整数問題【正射影ベクトルの扱い】【1989年度 新潟大学ほか】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 正射影ベクトルの扱いから入り、そこから整数問題チックなオチに着地するという気持ちの良い問題です。 ただし、(1) の正射影ベクトルの扱いで躓いてしまうと、(2) , (3) まで進めないため、最後のオチのキレイさを感じることはできません。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 正射影ベクトルについて というように \(\vec{b}\) を \(\vec{a}\) の方向に正射影した正射影ベ ...
三角形の正射影【ベクトルと座標の解法選択】【2019年度 名古屋大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 空間における三角形を平面に正射影した三角形について考える問題です。 段階的に誘導がついているため、完答するのにそこまで無茶な問題でもないはずです。 実際に、この年の名古屋大受験生の声を聞きましたが、この問題を確保している受験生の合格率が高かったという記憶があります。 (この2019年度の名古屋大は割とハードなセットでした。) 差が付くレベルの問題でしょう。 力試し的に取り組んでみてください。 (以下ネタバレ注意) ...
立体射影に関する点の軌跡【リーマン球を題材とした問題】【1980年度 東京大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 空間座標における点の軌跡の問題であり、リーマン球を題材に作成したと思われます。 もちろん、そんなパワーワードを知っているか知っていないかで差が付くようなことはないので、ご安心ください。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む まずは状況把握 ざっくりと絵を描いてみると といった感じでしょうか。 とりあえず絵的にイメージがつかめるだけでも安心感が出ます。 イメージとしては N を北極 , S を ...
二等分線上の点の位置ベクトル【長さと方向をどう準備するか】【2004年度 京都大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 二等分線上の点の位置ベクトルをどのように扱うかという問題です。 結局は 長さと方向をいかに準備するか ということにエネルギーを注ぐことになります。 様々な考え方ができ、どれも教訓となる内容を含んでいると思いますので、実戦的な演習として良問です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 分野の選択について 見た目ベクトルの問題ですが、どの分野の問題として考えるかは別問題です。 図形問題の分野の選択 見た目通りベ ...