整数

2021/4/29

2種類の数列を並べ替えてできる数列【2004年度 岡山大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 典型的な問題ではなく、その場での観察力や、式での翻訳力、見通しをもって解き進める力などの総合的な力が問われます。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 実験して要領を掴むための設問です。 \(a_{1}=2\) ,  \(a_{2}=5\) ,  \(a_{3}=10\) ,  \(a_{4}=17\) ,  \(a_{5}=26\) ,  \(\cdots\) \(b_{1}=6\) , ...

2021/4/29

カタラン数が素数となるための条件【2021年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 今回設定されている \(a_{n}=\displaystyle \frac {{}_{2n}\mathrm{C}_n}{n+1}\)  はカタラン数と呼ばれる有名な形の数であり、場合の数や確率の分野でよく登場する数です。 本問は「カタラン数だから何かあるのか?」と変に身構えてしまいかねませんが、「二項係数についての整数問題」と割り切って考えた方がいいでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) ...

2021/3/24

2021年度 北海道大学理系第4問【連立漸化式と整数問題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 連立漸化式をベースとした整数問題であり、ざっと見た感じだと 「証明のベースは漸化式と相性の良い数学的帰納法かな。全貌に関しては手を動かしてみないと分からんな。」 という印象でした。 (1) は計算するだけなので、問題はないでしょう。 (2) ですが、 \(a_{n}\) が常に偶数なのか、\(b_{n}\) が常に偶数なのか、時と場合によって違うのか という疑問のもと、実験して様子を掴んでみようと思いました。 実験の結果、\(a_{n}\) ...

2021/3/16

2021年度 東北大学理系第2問【面積比】【2変数の扱い】【整数問題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   三角形の面積比という話題から始まり、その面積比を与える2変数関数のとり得る値を考え、最後は整数問題に帰着させるという欲張りな問題構成になっています。 各分野に関する総合的な力が必要で、幾何の話題→関数の話題→整数の話題、と目線の移動も激しいです。 (1) を落とすと、それに連動して (2) ,  (3) も失ってしまう問題なので、(1) は慎重に確保したいところです。   のような角度 \(\theta\) を共有する ...

2021/3/15

2021年度 九州大学理系第5問【二項係数が素数となる条件】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 見た感じ本格的な匂いを感じました。 主張がシンプルで高級そうなオチで、今回のセットの中では目を引く問題でした。 少し愚痴ると、 \(n\) は 4 以上の自然数とする。 \(2 \leq k \leq n-2\) を満たす自然数 \(k\) に対して \({}_n \mathrm{ C }_k \gt n\) を示せ。 ぐらいまで書いておいてほしいなと思います。 自然数 \(k\) が \(2 \leq k \leq n-2\) として存在す ...

2021/3/9

2021年度 大阪大学理系第4問【定積分を用いた整数問題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   一見、この定積分がどう効いてくるのか身構えますが、実際に解き進めてみると中身は整数問題です。 整数問題の有力方針 積の形から約数の拾い 余りで分類 評価する(範囲を絞る) と、整数問題に対する有力な方針は3つあります。 このあたりのもう少し例題要素の強い問題については 等で扱っていますので、適宜ご活用ください。   本問は整数問題の基本やその運用力について試す問題で、整数問題の基本的な運用力を下地として、式のもつ形を観 ...

2021/3/6

2021年度 京都大学理系第6問【素数についての証明問題】【抽象的な関数の論証】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   第6問も独立した2つの問いの形式ということに軽く驚きましたが、そこは「そういうこともあるのか」程度のものでしょう。 問1はメルセンヌ素数( \(2^{n}-1\) という形の素数 )についての有名事実 \(n\) を正の整数として、\(2^{n}-1\) が素数であるならば ,  \(n\) も素数である。 というものの延長的な話題だと思われます。 シナリオについても決め手が \(x^{n}-y^{n}=(x-y)(x^{n-1 ...

2021/4/22

【解答速報】2021年度 東京大学理系第4問【二項係数の整数問題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   急ぎで作成したので、誤りや打ち間違いなどがあるかもしれませんが、ご了承ください。 (誤りが発覚し次第、訂正版をアップしていきます。) また、時期が来たら、戦略なども含めた完全版を出したいと思います。 【追記】詳細版に差し替えました。 なお、2021年2月26日(金)にアップした解答には打ち間違いが多々ありました。 ご迷惑をおかけしました。 さらに誤りなどがございましたら、お問い合わせフォームより報告していただければ幸いです。 2 ...

2021/4/20

仮想難関大(オリジナル予想問題)【整数~3次関数と整数問題~】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。   変なことを考えず、まずは手なりに \(f(x)\) を \(f'(x)\) で割ってドストレートに条件を翻訳しましょう。 そこから何が言えるかについてを見抜き、それを丹念に調べ上げる「特 ...

2021/4/20

仮想難関大(オリジナル予想問題)【整数~二項係数の問題~】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。   本問は東大がちょこちょこ出題する二項係数に関する問題を意識して作った問題です。 ちなみに東大における二項係数絡みの整数問題の出題は 2018 年度 ,  2015 年度 ,  2009 ...

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