複素数平面

2022/1/19

格子点同士を結ぶ2線分のなす角度【2004年度 一橋大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 格子点同士を結ぶ2つの線分のなす角について考察する問題です。 例題は実戦要素が強く、 2直線のなす角の扱い 整数問題の捌き方 が問われてきます。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 座標平面上での角度の処理 \(\angle{\mathrm{BAC}}\) という座標平面上で角度を扱おうと思うと 座標における角度の扱い ベクトルの内積を用いて \(\cos{ \ }\) として処理する 傾きと \(\tan{ \ }\ ...

2021/12/26

点列の極限【雷紋問題】【1998年度 日本女子大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 進行方向に関する決まったアルゴリズムによって定まる点列を扱う問題で、この分野の定番問題の一つです。 イメージとしてラーメンの器にある のようなクルクルした動きのイメージです。 このラーメンの器の模様はどうやら雷紋と呼ばれているようで、勝手に雷紋問題と呼ばせてもらうことにします。 迷路のような形で悪霊が道に迷うとのことで、古くから中国で魔除けの模様として使われていたようです。 本問、及びそれに準ずる話題の問題については今日以降道に迷っていてはい ...

2021/12/24

積と和が等しい複素数の組【2000年度 群馬大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(xyz=x+y+z\) という関係式を満たす自然数の組を求めさせる問題は整数問題の典型問題としてよくありますが、複素数としての問題で考えようという問題です。 題意が分かりやすく、共有しやすい問題です。 最初から手際よく処理できれば問題ないですが、泥臭く完答を狙っていくこともできますので試験場のつもりで取り組んでみてください。 本問は医学部の問題で、完答するためにはそれなりにスタミナが必要になるでしょう。 (以下ネタバレ注意)   ...

2021/12/23

巡回群【2001年度 京都府立大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 巡回群を背景とした問題で、話の進め方は高校生ではあまり馴染みのないものです。 古典作品の観賞のつもりで楽しむぐらいの気持ちで取り組んでくれればと思います。 感覚的には「そりゃそうだろ」という気持ちになるかもしれませんが、きちんと論証しようとなると難しさを感じるでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について とにかく例をつくればいいということで 見つけたもん勝ち です。 複素数には 値とし ...

2021/12/6

複素数の実数条件と軌跡【2004年度 岡山大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 複素数の実数条件と、それを満たすような点 \(z\) の集合について考える問題です。 試験場で遭遇したと想定したら、確保したい標準的な難易度でしょう。 複素数平面の問題は様々な解法が考えられ、方針によって労力が変わってくることも珍しくありません。 方針というのは、ある意味「翻訳の仕方」と言ってもよいと思いますが、今回は複素数が実数であるということをどのように翻訳するかという部分を確認していきます。 (以下ネタバレ注意)   + クリ ...

2021/11/18

仮想難関大(オリジナル予想問題)【複素数平面~回転と距離~】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は複素数平面に関する問題です。 複素数平面の威力を実感してもらえればと思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 作問の経緯 複素数平面の幾何的な問題は、 結局座標をつかって ...

2024/2/21

ラグランジュの三角恒等式【ド・モアブルの定理の応用】【1971年度 富山大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 三角関数の和の導出について考える問題です。 少し古い問題ですが、今回の話題を扱うにあたりよい例題ということでもってきました。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む ラグランジュの三角恒等式について ラグランジュの三角恒等式 \(\displaystyle \sum_{k=0}^{n}\cos{k\theta}=\displaystyle \frac{\cos{\displaystyle \frac{n\th ...

2021/10/1

複素数平面と観察眼【式の観察】【2000年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 複素数平面を題材とした不等式証明の問題です。 なまじ色々見える分、方針面で右往左往するかもしれません。 実際自分が解いたときもウロチョロしました。 1の累乗根が見える形だったり、「何かあるのか」と思わせる舞台設定です。 本問を完答するためには 計算力 立てた方針で解ききれるかを判断する検証力 トラブルを打開するための観察力 が必要だと思います。 逆に本問はこれらの力を鍛える題材として使える問題だと思います。 もちろん、それらの力をつけるために ...

2021/9/14

18°絡みの三角比 第4講【1の5乗根の利用】【1997年度 金沢大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 18°絡みの三角比という話題で、様々な切り口からこのテーマが扱われます。 代表的な登場シーンを一通り経験することで、ストーリーを体感し、対応できるようにしましょう。 このシリーズの一覧はこちら   第4講は 1の5乗根の利用 という話題です。 複素数平面と三角関数の強力なコラボレーションが心地よく感じると思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 最終的なオチ 三角関数を扱ううえで、複素数平 ...

2021/9/8

複素数平面上の4点が同一円周上にある条件【2001年度 名古屋大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 複素数平面上の4点が同一円周上にあるための条件を考えるという問題で、この分野の有名事実の一つです。 幾何的な見方と、複素数を道具として使いこなす力とがバランスよく盛り込まれています。 問題のために作られた問題という作為めいたものはなく、どちらかというと古典的な内容です。 本問そのものが出題されるかどうかという目先の問題ではなく、本問に含まれる教訓を吸収してやるという意気込みで取り ...

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