区分求積法

2023/2/25

2023年度 東京大学理系第1問【定積分の不等式評価と区分求積法】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 定積分の不等式評価と、区分求積法からのはさみうちの原理による極限の導出を考える問題です。 オープニングとしては中々けたたましいファンファーレに感じた受験生も多いでしょう。 \(B_{n}\) を具体的に計算できないこと、及び (1) の不等式評価を誘導と見れば (1) の不等式評価を用いてはさみうちの原理で仕留める というオチを睨むことは難しくありません。 ただ、肝心かなめの (1) の評価が簡単ではなく、第1問という位置取り的にも平常心を乱 ...

2021/9/27

区分求積法と誤差についての評価【2006年度 芝浦工業大ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 区分求積法に関わる極限を考える問題です。 (1) ,  (2) そのものは教科書の練習問題レベルなのですが、(3) が中々の曲者です。 一見モブキャラに見える (1) ,  (2) を活用するわけなのですが、その活用の仕方が問題です。 誘導設問の結果を利用するのではなく、「なぜこれを考えさせるのか」という設問の意味にまで目を光らせていないと中々とっかかりが見えないと思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続き ...

2021/9/5

天井関数と床関数(ガウス記号)に関する極限【2000年度 大阪大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   ガウス記号(床関数)が絡んだ極限と、その親戚(兄弟)のような天井関数が絡んだ極限について扱います。 指導者の間ではこんな言葉があります。 絶対値を絡めると平均点が5点下がる ガウス記号を絡めると平均点が10点下がる もちろん「何点満点なんだよ」とかどうでもいい突っ込みはやめてくださいね(笑) 要するに多くの受験生が苦手意識をもつ話題だということです。 例えばですが、 ...

2021/4/20

1/n乗の対数の極限【logの服を着せる】【1991年度 北海道大学ほか】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   今回の話題は \(\displaystyle\frac{1}{n}\)乗の対数の極限 です。 昔 \(\displaystyle\frac{1}{3}\) の純情な感情 という曲がありました。 響きが似ていますね。 これが言いたかっただけです。 今回の話題は個人的に壊れるほど愛しているのですが、\(\displaystyle\frac{1}{3}\) も伝わればいいなと思います。 今のくだりが \(\displaystyle\f ...

2021/4/18

和の極限【形から次の一手を見出す】【2003年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   シンプルな中に芯がある、京大らしい問題です。 和に関する極限についてインスピレーションするものとしては 和の極限の有力方針 ①:求められない \(\sum_{ \ }^{ \ } \) →  面積評価 ②:区分求積法 などが考えられます。 ① についてですが、面積評価をするにあたって \(y=(-1)^{x} (\displaystyle\frac{x}{2n})^{100}\) のグラフがかけません。 ② についても直接の運用 ...

2021/4/18

面積の等分に関する立式【区分求積法についての良問】【2001年度 東北大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   面積の等分に関する条件をいかに立式するかを考える問題です。 雑味が少なく、ポイントが多すぎないこと まんま公式を当てはめるだけの問題ではなく、ある程度実践レベルであること という意味で、指導者側が教材に使いたい要素満載です。   (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 状況を図示すると のようになります。 注意したいのは 幅を等分しているわけではない ということです。 最終的な和を扱う ...

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