数値評価 第1講【円周率πの評価】【2019年度 埼玉大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数値評価」というテーマを扱います。 このシリーズの一覧はこちら 今回は円周率 \(\pi\) の評価です。 第1回ということもあり、まずは丁寧な誘導のついた問題をもってきました。 (1)は展開して定積分を計算するだけです。 (2)は \(x=\tan\theta\) \((-\displaystyle\frac{\pi}{2} \lt \theta \lt \displaystyle\frac ...
ペル方程式 第3講【ペル方程式とブラーマグプタの恒等式】【1998年度 お茶の水女子大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「ペル方程式」シリーズ第3弾です。 このシリーズの一覧はこちら 併せて学習すると、理解が深まると思います。 さて、今回はペル方程式を不思議な恒等式(ブラーマグプタの恒等式)からアプローチするという問題です。 このブラーマグプタの恒等式をどう使っていくか、という活用力が問われます。 式の形を観察する力や、その形から次の一手をインスピレーションする力など、脳の様々な場所が刺激されると思います。 ぜひトライしてみてください。 &nbs ...
ペル方程式 第2講 【ペル方程式の解と二項展開】【1994年度 東京工業大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「ペル方程式」シリーズ第2弾です。 このシリーズの一覧はこちら 今回は一見ペル方程式を前面に押し出しているわけではないですし、知識の有無が出来不出来には直結しません。 ただ、前回の内容を学習した状態で、本問を最後まで解ききってみると、一本の線で何かが繋がる感覚になると思います。 以下は単純に「純粋にこの問題を解く」という観点の内容です。 ( 以下ネタバレ注意 ) +クリック(タップ)して続きを読む 帰 ...
ペル方程式 第1講 【ペル方程式とは】【ペル方程式の解とn乗展開】【2010年度 三重大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 表向きは数学的帰納法の標準的な練習問題です。 本問を解くだけならば、そこまで難しい話ではありません。 (『数学的帰納法により示せ』と方針まで書いてくれています。) ただ、それで終わらすにはもったいない話題である「ペル方程式」を扱った問題なので、少しふれておこうと思い、今回シリーズものとしてテーマ別演習で扱うことにしました。 このシリーズの一覧はこちら ペル方程式とは \(x^2-Dy^2=\pm 1\) ( \( ...
数学的帰納法と背理法 第4講【隠れた補題に気が付けるか】【2004年度 名古屋大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数学的帰納法と背理法」シリーズの4弾目です。 このシリーズの一覧はこちら 本問は前回までのシナリオをベースとしながらも、さらに見抜くべきことや示すべきことが多々あります。 「数学的帰納法と背理法3」の記事で、「互いに素であることの翻訳の仕方は色々ある」ということを勉強したと思います。 「2数が互いに素である」ということは「その2数の最大公約数が1」と翻訳することが基本です。 最大公約数を扱うにあたり、大きな武器が ...
数学的帰納法と背理法 第3講【仮定の工夫】【2012年度 和歌山県立医科大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数学的帰納法と背理法」シリーズの3弾目です。 このシリーズの一覧はこちら 基本的なシナリオは前回までとおおよそは同じなのですが ココがポイント 互いに素(最大公約数が1)ということをどう翻訳するか が山場となります。 互いに素ということの翻訳の仕方は様々あるということを、本問を通じて学んでほしいと思います。 解答はコチラ
数学的帰納法と背理法 第2講【限られた素因数しかもたないことの証明】【2007年度 東北大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「数学的帰納法と背理法」シリーズの2弾目です。 このシリーズの一覧はこちら 今回のオチは「共通素因数がこれしかない」ということの証明です。 前回の「互いに素(共通素因数をもたない)」ということと本質的には同じですので、前回の問題ができなかった人はリベンジしてみてください。 解答はコチラ
数学的帰納法と背理法 第1講【互いに素であることの証明】【2002年度 東京大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) このシリーズの一覧はこちら 数学における2大証明法「数学的帰納法」と「背理法」のコラボレーション問題です。 指導者側からすると「ハイハイこれね」と言いたくなるぐらい手垢のついた問題ですが、初めて解いた時の気持ちよさは今でも覚えています。 漸化式に関する証明問題では帰納法を用いるのが常套手段です。 本問では「互いに素」であることを証明するために背理法を用いることになります。 矛盾の仕方が個人的に気持ちいいですね。 ( ...