テーマ別演習

2021/4/29

全称命題 第1講【恒等式として等号が成立するための条件】【1990年度 東京工業大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   「全称命題」というテーマ性のある話題を扱います。 これは分野は関係なく、「考え方」に難しさがあり、独特な議論の進め方をします。 対応を知らないと、白紙になってしまったり、見当はずれなことを場当たり的に書いて終了してしまいかねません。 全称命題だと見抜く「眼」と、見抜いた後の「対応」の両輪をきちんと揃えておき、ライバルに差をつけましょう。 シリーズ一覧はこちら 今回は恒等式となるための条件を考えるという問題です。 見た目が仰々しく ...

2021/4/25

ピタゴラス数 第4講【イェスマノヴィッツ予想】【有名事実】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   シリーズ一覧はこちら   非常にシンプルな問題ですが、難問です。 本問は歴史的には1955年にシェルピンスキーという数学者によって解決されました。 その後、この問題は一般のピタゴラス数についても成り立つか?という疑問に変わっていきます。 すなわち \(a\) , \(b\) , \(c\) を \(a^{2}+b^{2}=c^{2}\) を満たす正の整数とする。 \(a^{x}+b^{y}=c^{z}\) を満たす正の ...

2021/4/25

ピタゴラス数 第3講【拡張版の等式】【2000年度 横浜国立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   ピタゴラス数についてのテーマ別演習第3講です。 シリーズ一覧はこちら 今回はピタゴラス数の拡張として \(a^{2}+b^{2}+c^{2}=d^{2}\) を満たす自然数 \(a\) , \(b\) , \(c\) , \(d\) について扱います。 (以下ネタバレ注意)     + クリック(タップ)して続きを読む 聞かれていることについては第1講で扱った平方剰余に近いものがあります。 そこで、(1) で ...

2021/4/25

ピタゴラス数 第2講【原始ピタゴラス数の一般解】【1999年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   ピタゴラス数についてのテーマ別演習第2講です。 シリーズ一覧はこちら 第2講では原始ピタゴラス数の一般解について考えます。 この問題だけ見ると、 「なんだこのオチ」 と思うかもしれませんが、実はこのオチからもう少し話を進めると   原始ピタゴラス数の一般解 \(m\) ,  \(n\) を \(m \gt n\) を満たす互いに素で、偶奇の異なる自然数とする。 この \(m\) ,  \(n\)  を用いて、\(a^{ ...

2021/4/25

ピタゴラス数 第1講【平方剰余】【2004年度 旭川医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   \(a^{2}+b^{2}=c^{2}\) を満たす自然数 \((a \ , \ b \ , \ c \ )\) の組をピタゴラス数と言い、特に \(a\) , \(b\) , \(c\)  のどの2つも互いに素であるとき、原始ピタゴラス数と言います。 原始ピタゴラス数に関する入試問題は頻出であり、今回は何題かピックアップしてシリーズものとして取り上げたいと思います。 シリーズ一覧はこちら   今回は第1講ということで ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第5講【eの無限級数表示】【2004年度 高知大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   定積分と不等式評価の第5講です。 このシリーズの一覧はこちら 今回はネイピア数 \(e\) の無限級数表示がオチの問題です。 背景には \(e^{x}\) のテイラー展開(マクローリン展開) \(e^{x}=1+\displaystyle\frac{x}{1!}+\displaystyle\frac{x^{2}}{2!}+\displaystyle\frac{x^{3}}{3!}+\cdots\) があります。 しかし、それを前 ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第4講【メルカトル級数】【2015年度 山形大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   定積分と不等式評価の第4講です。 今回は メルカトル級数 \(1-\displaystyle\frac{1}{2}+\displaystyle\frac{1}{3}-\displaystyle\frac{1}{4}+\cdots\cdots=\log{2}\) について扱った問題を見てみます。 とは言え、本問は、よく言えば丁寧な、悪く言えば過保護な誘導がついています。 ほとんど言われた通り進めていけば、完答できてしまうレベルだと ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第3講【ライプニッツ級数】【項別積分】【2006年度 名古屋市立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   前問に引き続き、ライプニッツ級数を題材とした定積分と不等式評価についての問題を見てみます。 このシリーズの一覧はこちら   今回は \(\tan{ \ }\) の逆関数を用いた誘導が付いた問題です。 (1) はイロハのイですが、今回は【総括】の中で \(x=\tan{\theta}\) の置き換えで上手くいくバックボーンについて触れておきました。   (2) においては「体の一部を定数化」です。 その際には、 ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第2講【ライプニッツ級数】【2012年度 琉球大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   今回は \(\tan{ \ }\) に関する定積分を扱います。 積分漸化式の作成については「部分積分」というのが常套手段なのですが、\(\tan{ \ }\) に関する定積分については例外です。 今回の問われ方は「\(I_{n}+I_{n+2}\) を求めよ。」であり、これはかなり親切です。 「\(I_{n+2}\) を \(I_{n}\) と \(n\) を用いて表せ。」であれば正答率はもっと下がると思います。 その場合の対処 ...

2021/4/29

定積分と不等式評価 第1講【定積分の評価方法】【2001年度 大分医科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   多くの人が苦手とする話題である「定積分と不等式評価」という話題です。 特に現役生の勝負のカギは数Ⅲの完成度にあると言っても過言ではないのですが、結局この分野を苦手としたまま当日をむかえてしまうことになる受験生は沢山いるでしょう。 そんな受験生たちに差をつけましょう。 このシリーズの一覧はこちら   不等式評価には絶対的な正解がありません。 例えば \(1 \lt □\) の □ に何を入れるかと言われたら人によるところ ...

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