極限・微分積分系

2022/1/8

微分法の方程式・不等式への応用【1994年度 東京大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 見た目は、どこにでもありそうな微分の運用問題のように思えます。 ただ、型通りの問題で終わらないよう、言葉にすることが難しい「センス」を要求してくるあたりが流石東大です。 本問は1994年度東京大学理系第1問です。 「これはテンプレ問題だ。いける」 と試験開始直後に意気揚々と取り組み始め、計算量の多さに血の気が引いていく当時の受験生の様子が目に浮かびます。 第1問という位置取りも相まって、平常心を失いかねない問題と言えましょう。 (以下ネタバレ ...

2022/1/3

積分方程式【ハイブリッド型】【1995年度 大阪市立大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「ハイブリッド型」を扱います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 積分区間を見てみると 今回与えられた等式に ...

2022/1/3

積分方程式【変数型】【2019年度 広島大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「変数型」を扱います。 定数型、ハイブリッド型については もご覧ください。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む ...

2022/1/3

積分方程式【定数型】【2017年度 札幌医科大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「定数型」を扱います。 現役生だと結構この分野を苦手とする人も多いですが、一度マスターすれば差を付けられる分野でもあります。 変数型、ハイブリッド型 ...

2022/4/20

定積分の難問【対称な積分区間】【2019年度 静岡県立大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 定積分の計算というシンプルなオチですが、ノーヒントではほとんど差がつかないでしょう。 特に (3) で誘導の使い方が分からないと、頭に血が昇り、ムキになって 誘導に頼らずやってやる と、ますます深みに嵌まってしまうかもしれません。 そこまで複雑そうな関数にも見えないので尚更です。 最近では、こういったあまりに技巧的な要素を含む問題を嫌う傾向にありますが、芸術鑑賞と考えれば本問の話の進み方は初見の方にとっては感動的です。 (以下ネタバレ注意) ...

2021/12/2

放物線と2直線で分けられる部分の面積【2003年度 大阪大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線と直線により囲まれる面積についての処理について扱った問題です。 言われたことを言われたとおりにしかやれない人はさようなら という大阪大学の声が聞こえてきそうです。 ボリューミーな問題が特徴の阪大ですが、本問は切れ味一発系統のパズル的問題です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 状況の把握 与えられたシチュエーションを図示してみると の青色の部分が題意の等しいと言われている部分の面積です。 これらの面積を \(S ...

2021/11/30

意外と唸る極限計算【2007年度 聖マリアンナ医科大ほか】

今回考えてもらう問題はコチラです。 類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「類題2?」と思うかもしれませんね。 この京都大学の問題はただの極限計算と言いつつも、意外と出来が芳しくないタイプの問題です。 この問題が難なくクリアーできる受験生は問題ありませんが、右往左往するようであれば、目線が定まっていません。 この目線をしっかりと固定するための例題と類題1を準備します。 類題2で右往左往するようであれば、例題、類題1をマスターしてからもう一度チャレンジしてみてください。 恐らく見 ...

2021/11/27

関数列の一般項【定積分による漸化式】【1991年度 名古屋大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 定積分を用いた漸化式によって定まる関数列の一般項を求めるという趣旨の問題です。 例題は数Ⅲ、類題はⅠAⅡBまでの範囲内での問題です。 数列の漸化式についてはパターン性が濃く、機械的な態度で処理するわけですが、本問の場合 構造を見抜く目 定積分の運用力 などが必要です。 難関大志望者に演習としてやらせてみると、確かな力がある受験生はきっちりと確保していますし、その後それぞれの志望校 ...

2021/11/13

面積評価と極限【1996年度 大阪大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 面積評価と極限に関する問題です。 現役生にとって、数Ⅲの完成度は大きく合否を左右します。 そんな中で、今回の話題はきっちりと差が付くテーマです。 本問、及び類題を用いて面積評価の使いどころと一連のストーリーをしっかりと押さえましょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 和の形の評価 今回評価する \(\displaystyle \sum_{k=1}^{n}\log{k}\) は、和の形です。 和の形を評 ...

2021/11/6

有名曲線【レムニスケート】【2005年度 鹿児島大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) レムニスケート(連珠形)と呼ばれる有名曲線を題材とし、 直交座標表示と極方程式との結びつき 極方程式で表される曲線の面積 について学習します。 正直極方程式はウルサイ議論が多く、記述で抜かりなくまとめるには神経を使うので疲れる分野に感じる人も多いでしょう。 そのあたりについては「方程式」という言葉の意味を噛み砕いていけば、押さえるべき部分というのがある程度は見えると思います。 どうやって解答をまとめようかという「記述のまとめ方」みたいなところ ...

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