方程式・不等式・関数系

2021/11/23

三角関数の連立方程式【1994年度 東京理科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 見かけ上、従属2変数関数の最大・最小問題に見えます。 実際には、薄皮一枚剥ぐと、「三角関数の連立方程式の運用」という部分がメインの処理内容になります。 路線によってはウルサイことになりかねないので、解法の検討という部分も勉強の内容に含まれるテーマです。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 文字消去困難なときの有力手段 従属2変数関数の最大最小問題に対する最有力候補は 文字消去 です。 ただし今回の場合、裸 ...

2021/11/16

2次関数の決定【頭の柔らかさを試す】【2004年度 東京電機大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2次関数の決定問題で、テーマとしては基礎的な部類に入ります。 本問はその中でも洞察力を要する良問です。 解ける人からすればなんてことはないのですが、なめてかかると「んっ?」となるかもしれません。 俗にいう「簡単な難問」という類の問題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む まともにぶつかると \(f(x)=ax^{2}+bx+c \ (a \neq 0)\) と設定し、 \(f(1)=\pm 1\) \ ...

2021/11/14

未知数の個数と条件式の個数【2004年度 公立はこだて未来大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 未知数が3個に対して、条件式が2つですから、一見すると条件式の個数が足りず焦るかもしれません。 本問を解ききれるかどうかは、観察力などに加え、「諦めない心と粘り強さ」という精神論的な力が必要かもしれません。 そういった意味でキッチリと差が付くでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 実験してみる \(x=1\) ,  \(y=1\) ,  \(z=1\)  というのはすぐに見つかると思います。 それ ...

2021/11/13

放物線の焦点を通る直交2直線【2007年度 名古屋工業大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線の焦点を通る直交2直線のもつ美しい性質を体感する問題です。 学習内容的には 極が原点でない場合の極座標の扱いと、極方程式の運用 斜めの距離に対する極座標・極方程式の威力 という2点を学ぶことになります。 入試においてもちょくちょくネタにされる話題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 状況を図示すると という状況です。 \(\theta\) の設定の仕方から、\(\mathrm{F}\) を極と ...

2021/11/11

イェンゼンの不等式【証明】【2003年度 和歌山県立医科大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) イェンゼンの不等式と呼ばれる有名な不等式に関する証明問題です。 例題は具体的な関数で、文字数が (1) 2文字&2文字 (2) 3文字&3文字 という具体的な例です。 それにしてもアタフタする受験生は多いと思います。 初見殺しの要素は存分にありますから、ひとまずは要領を例題でつかむことを目的としてください。 有名テーマなので、初見でできなくても自信を失う必要はありません。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読 ...

2021/11/8

双曲線と幾何的性質【双曲線の各種基本】【2010年度 東京理科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 双曲線とその性質について確認する問題です。 本問は 双曲線の焦点についての導出 双曲線の幾何的な性質 双曲線と直線の連立と、その後の処理 双曲線の漸近線 というように、この1問の中でこれだけの各種基本事項を含んでいるコスパの良い標準問題です。 何かいい問題ないかなぁという指導者側からすれば「あ~ざ~す」的問題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について:双曲線の焦点の導出 一般に、 双曲線 ...

2021/11/2

三角関数の対称式【ノーヒントで解ききる】【2009年度 琉球大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 三角関数に関する対称式の問題です。 方針自体は (1) で立式し、(2) でその立式した式の最大最小を考える というシンプルな流れです。 ある程度の力をもった受験生であれば、腕力でねじ伏せること自体はそこまで難しくはないでしょう。 ただ、糧となる工夫についてはぜひとも身につけたい工夫です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 状況を図示すると 与えられた状況を図示すると というような図がかけるでしょう。 ...

2021/11/1

対偶の威力【1998年度 大阪府立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2次不等式の運用に関しての問題ですが、まともにぶつかると泥沼に嵌まる可能性が十分にあります。 一度は泥沼に嵌まるのも悪くはないです。 その経験は今後にむけて大きな糧となると思います。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む まともに解くと 条件 \(p\) が \(q\) であるための十分条件ということは 命題 \(p \Rightarrow q\) が真である ということです。 厳密には言葉足らずの部分もあ ...

2022/1/30

三角形の内角に関する不等式【cosα+cosβ+cosγ≧1】【2005年度 京都大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 三角形の内角に関する不等式で、シンプルな題意です。 解法も様々考えられ、京大らしい問題だと思います。 試験場では愚直に解くのが現実的ですが、時間無制限で頭を鍛えるという点においては別解を考えるいい題材となるでしょう。 (以下ネタバレ注意)     + クリック(タップ)して続きを読む 方針1:和積公式 目標 \(\cos{\alpha}+\cos{\beta}+\cos{\gamma}-1 \geq 0\) が目標であるこ ...

2021/10/21

3次方程式の解の絶対値【2004年度 岡山大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ある一定以上の「確かな力」がないと、色々振り回される問題です。 ただ、いたずらな難問ではなく、戦略的に見通しを立てる力を鍛える題材としてとてもいい問題です。 場当たり的に解いてしまった人は 「何かグチャグチャやってたら解けた」 という人と 「グチャグチャやって手詰まりになっちゃった」 という人で分かれると思います。 つまり、見通しをもたずに場当たり的に解いてしまうと、結論まで辿り着けるかどうかがギャンブル的要素に左右されかねません。 (以下ネ ...

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