Kenichiro Iwata

【モットー】:凡人の数学 ☛大学入試の数学は「正しく」勉強すれば報われることを伝えたいと思います。 【生業】:大学受験指導 【経歴】:名古屋大学理学部数理学科卒 【目標】:サイト名に込めました。(現在目標達成に向けて日々邁進)

2021/3/3

2021年度 京都大学理系第1問【平面についての対称点】【復元抽出による確率】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   京大が定期的に出題する小問集合のスタイルで、2019年度 ,  2012年度 ,  2011年度にも独立した問として、この形式で出題されています。 問1については京大は平面の方程式を前面に押し出す解答で大丈夫でしょう。ベクトルを駆使しながら確実に処理しきりたい問題です。 問2の確率については、単元学習の段階ではちょっとした難問でしょうが、実戦のレベルからすれば基本問題でしょう。 控えめに言って問2を落としてしまうと、ビハインドと ...

2021/4/1

2021年度 名古屋大学理系【感想と総評】

今年の名古屋大学理系の問題を解いての感想です。 難易度について ここ数年の名古屋大学の問題の難易度から考えると、今年は易化と言ってよいでしょう。 単品で見ればいい問題なんだけど、試験のセットとしては機能していないと思われるレベルの問題を容赦なく出題していました。 それを考えると今年は幾分か良心的です。 2021年度 名古屋大学理系 各解説記事       第1問 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 共通接線という定番の話題からスタートし、最後は2本 ...

2021/4/1

2021年度 名古屋大学理系第4問【ガウス記号を含む漸化式】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   ガウス記号に関する問題で、見かけに圧倒されて深入りしなかった受験生も少なくないかと思われます。 一般に \([x]\) に対して , ガウス記号に関する不等式 \(x-1 \lt [x] \leq x\) \(\cdots\) ①   あるいは  \([x] \leq x \lt [x]+1\)  \(\cdots\) ② という不等式を駆使しながら話を進めていきます。 ① から ② が導けますし、② から ① が導けます。 覚 ...

2021/3/2

2021年度 名古屋大学理系第3問【スタンプの残る確率】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   「読んでルールや設定を理解するのにエネルギーを要する問題」です。 ここ数年の名古屋大学の特徴だと言えると思います。 この問題を見たことある人は多分いないでしょう。 完全に「その場力」が必要です。 本問は手を動かしながら「ハイハイ、そういうことね」と色々要領が分かってきます。 「丸をつけて石を置く」というのは言ってみれば「記録を取りながら動く」わけですからイメージとしては 「スタンプを押していく」 といった感じでしょうか。 前半2 ...

2021/3/1

2021年度 名古屋大学理系第2問【対数の大小比較】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   (1) ,  (2)  は教科書、傍用問題集レベルの基本的な問題であり、第1問同様に確保したいところです。 遥か昔に名古屋大は 1975年度名古屋大学 \(\log_{2} 3\) と \(\log_{3} 4\)  の大小を比較せよ。 という問題を出題していたことがありました。 それに比べれば、今回はヒントとなる \(\displaystyle \frac{3}{2}\) という数字も与えてくれています。 (3) のオチも ( ...

2021/3/1

2021年度 名古屋大学理系第1問【放物線の共通接線と囲まれる面積】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   前半は共通接線の扱いを話題にした定番の問題です。 名古屋大受験生であれば落とすことは許されないと言っても言い過ぎではないでしょう。 後半については放物線と2接線で囲まれた図形の面積に関する考察です。 これも定番の構図であり、本気で名古屋大を目指している受験生であれば経験があるはずです。 したがって、\(C_{2}\) の式にややクセはあるものの、本問は確保しておきたい問題の部類に入ると思います。 個人的にはやや易~標準だと思いま ...

2021/4/1

2021年度 東京大学 理系数学【総評と感想】

受験生の皆様、前期日程お疲れさまでした。 今年度は共通テスト初年度でただでさえ不安な中、コロナ禍という事態となり、不安が尽きない1年であったと思います。 そんな中、目標を高く掲げ、日々精進しようと頑張る受験生を何とか応援したいという思いで、2020年10月11日に「MathClinic」を立ち上げました。 立ち上げたばかりで、このブログサイトに来てくれる方はまだまだ少ないですが、数ではなく、来てくれた人が満足してくれるようにと思って日々記事を書いています。 同じく立ち上げたばかりで、数学のトピックス的に扱 ...

2021/4/22

【解答速報】2021年度 東京大学理系第6問【因数分解と恒等式】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   因数分解と恒等式に関する本格的な問題です。 本問は ( 2 次式 ) × ( 2 次式 )  という因数分解ができるように \(a\) を仕組んでください。 という問題でしたが、 「( 1 次式 ) × ( 1 次式 )  という因数分解ができるように」という問題であれば、東大受験生なら一度は経験したことがあると思います。 そういった典型問題をベースに発展させた問題だと思いますが、本問の難しさは発想面というよりも、 何が問われて ...

2021/4/22

【解答速報】2021年度 東京大学理系第5問【関数の増減に関する考察】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 関数の増減に関する考察をさせる問題です。 今回は \(\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x = \theta+\sin{\theta} \\ y=\cos{\theta} \end{array} \right. \end{eqnarray}\) というパラメータ表示された曲線と点 ( \(-\alpha\) ,  \(-3\) ) との距離の2乗として \(f(\theta)\) が与えられて ...

2021/4/22

【解答速報】2021年度 東京大学理系第4問【二項係数の整数問題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   急ぎで作成したので、誤りや打ち間違いなどがあるかもしれませんが、ご了承ください。 (誤りが発覚し次第、訂正版をアップしていきます。) また、時期が来たら、戦略なども含めた完全版を出したいと思います。 【追記】詳細版に差し替えました。 なお、2021年2月26日(金)にアップした解答には打ち間違いが多々ありました。 ご迷惑をおかけしました。 さらに誤りなどがございましたら、お問い合わせフォームより報告していただければ幸いです。 2 ...

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