合成写像と定数関数【膨らむfへの対応】【1997年度 新潟大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 斬新な問題で、一見しただけでは様子がつかめないと思います。 抽象的な関数であり、相当な実力が試されます。 トップレベルの受験生にやらせてみても結構四苦八苦しています。 難問ですが、考え抜いた際の解決に至ったときの感動は大きいと思います。 まずはぜひ考え抜いてみてください。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 例えば、\(f(1)=f(f(12))=f(f(f(23)))=\cdots\) と ...
放物線上の3点による正三角形【座標平面における角度の扱い】【2004年度 東京大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2004年度の東京大学理系第1問です。 本問は見た目からするとシンプルな問題なのですが、意外と手こずる相手です。 厄介なことに、ある程度の部分まではスイスイと手が動いていくので、逃げなければいけない問題にも見えず、深追いして時間だけを失いかねない恐ろしさもあります。 実際第1問という位置取りも相まってか、本問に時間をかけすぎて全体の時間配分が狂ってしまったという受験生も多く、沢山の受験生を翻弄した問題として有名です。 (以下ネタ ...
四面体の外接球の存在証明【三脚錐の活用】【2011年度 京都大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 四面体の外接球の存在を証明させる問題です。 パッと見て思うこととしては 平面バージョン 平面上に三角形 \(ABC\) を考える。 このとき3頂点 \(A\) , \(B\) , \(C\) を同時に通る円が存在する。 という2次元での話です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 2次元での話では言ってみれば、 3点 \(A\) , \(B\) , \(C\) からの距離が等しい点 ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【三角関数~合成とその扱い】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は三角関数の合成についてスポットを当てます。 三角関数については特に理系の人にとっては道具的な分野で、三角関数の処理自体は機械的なものになりがちです。 作問の意図としては、そんな機械 ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【複素数平面~式の形から何を見出すか~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は京大の複素数平面の過去問を意識して作ってみた問題です。 大雑把には流れが読めるかもしれませんが、細かなところを詰めようとすると意外と「痒い」です。 (以下ネタバレ注意) + クリッ ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【微積分~回転体についての総合問題~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は東大がよく出題する空間図形問題を意識してみました。 平面の方程式が厳密には範囲外であることについてはもちろん分かっています。 そして、それを回避するような問題文に変えることもできたのですが、そうすると若干この ...
縦軸回転体の体積【バームクーヘン分割】【2004年度 京都工芸繊維大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 縦軸回転体の体積をシンプルに問いかけている潔い問題です。 もちろん 単調性のある\(y\) 軸回転体の体積については \(\displaystyle\int_{a}^{b}\pi x^{2} dy\) という \(y\) 軸回転体の体積の公式をそのまま使えばいいのですが、単調性のある曲線ばかりではなく、「くり抜き」が必要な問題も多く出題されています。 手際よく処理していくことが求められます。 さすがに \((\lo ...
反転変換【軌跡の有名問題】【2007年度 名古屋大学ほか】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 表向きは座標の標準問題、あるいは軌跡の問題の標準問題に見えますが、円の反転変換を題材にした問題で、入試においては高い頻度で登場する話題です。 古典的な内容であるため、考え方や流れにおいて、それなりにクセがあります。 特にオチである点 \(Q\) の軌跡については、一歩間違えると「どないすんねん」と身動きがとれなくなってしまいかねません。 逆に勉強してきた人からすれば「いただきます」と美味しく完答できるでしょう。 以 ...
斜軸回転体の体積【傘型積分】【コーン積分】【2006年度 横浜国立大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 斜軸回転体の体積というテーマ性のある話題です。 通常の \(x\) 軸回転体、\(y\) 軸回転体に加え、マスターしておきたい話題のひとつでしょう。 斜軸回転体の試験場(記述式)での倒し方は次のいずれかです。 斜軸回転体の倒し方 ①:回転軸に対して垂直に切り、変数変換(置換積分) ②:回転軸を回転させて \(x\) 軸に重ねる。 ※ 傘型分割というイキった解法もありますが、順番的には① , ② をきちんとマスターすべきです。 ...
円に内接する正方形の頂点を通る3次曲線【対称性を活用する】【1991年度 東北大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 一般性が高い設定のため、文字数が多く、処理をうまくやらないとグチャグチャになってしまいます。 一方で対称性も高い設定ですから、それを活かす方向で処理していくことを考えます。 この対称性をうまく利用しないと、文字の多さだけが残ってしまうという最悪の結果となってしまいます。 対称性を意識しなくても 「あぁ、よくよく考えれば対称性があるな。この結果はそりゃそうか。」 という部分もありますが、意識して処理しないと、処理量が膨らむという要 ...