年別アーカイブ:2021年

2022/1/3

積分方程式【変数型】【2019年度 広島大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「変数型」を扱います。 定数型、ハイブリッド型については もご覧ください。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む ...

2022/1/3

積分方程式【定数型】【2017年度 札幌医科大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 教科書の項目的には「定積分で表された関数」という項目に属する問題です。 本問は 「この関係式を満たす \(f(x)\) なぁ~んだ」 という「方程式」です。 積分に関する方程式ゆえ、積分方程式と呼ばれます。 積分方程式には「定数型」「変数型」「ハイブリッド型」と3タイプありますが、その中でも今回は「定数型」を扱います。 現役生だと結構この分野を苦手とする人も多いですが、一度マスターすれば差を付けられる分野でもあります。 変数型、ハイブリッド型 ...

2021/12/27

双曲線の接線【2017年度 大阪大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 双曲線の接線に関する基本問題です。 難易度面で言えば、基礎の位置づけになると思いますが、本問が主張する内容的な部分も味わってみると興味深いものがあります。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 双曲線の接線公式 双曲線の接線公式 双曲線 \(\displaystyle \frac{x^{2}}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y^{2}}{b^{2}}=1\) 上の点 \((x_{0} \ , \ ...

2021/12/26

点列の極限【雷紋問題】【1998年度 日本女子大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 進行方向に関する決まったアルゴリズムによって定まる点列を扱う問題で、この分野の定番問題の一つです。 イメージとしてラーメンの器にある のようなクルクルした動きのイメージです。 このラーメンの器の模様はどうやら雷紋と呼ばれているようで、勝手に雷紋問題と呼ばせてもらうことにします。 迷路のような形で悪霊が道に迷うとのことで、古くから中国で魔除けの模様として使われていたようです。 本問、及びそれに準ずる話題の問題については今日以降道に迷っていてはい ...

2021/12/25

円の包絡線【2002年度 神戸大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 円に沿って動く接線の通過領域について考えるという問題です。 \(t\) の値によらず円に接しているという、強力な事実が先に与えられているため、(2) の通過領域については (1) が求まればなんとかなりそうです。 範囲付きの処理となるため、そのあたりがどこまで処理量に響いてくるかが問題かなというのが第一印象でしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 様々な解法が考えられます。 路線1 ...

2021/12/24

積と和が等しい複素数の組【2000年度 群馬大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) \(xyz=x+y+z\) という関係式を満たす自然数の組を求めさせる問題は整数問題の典型問題としてよくありますが、複素数としての問題で考えようという問題です。 題意が分かりやすく、共有しやすい問題です。 最初から手際よく処理できれば問題ないですが、泥臭く完答を狙っていくこともできますので試験場のつもりで取り組んでみてください。 本問は医学部の問題で、完答するためにはそれなりにスタミナが必要になるでしょう。 (以下ネタバレ注意)   ...

2021/12/23

巡回群【2001年度 京都府立大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 巡回群を背景とした問題で、話の進め方は高校生ではあまり馴染みのないものです。 古典作品の観賞のつもりで楽しむぐらいの気持ちで取り組んでくれればと思います。 感覚的には「そりゃそうだろ」という気持ちになるかもしれませんが、きちんと論証しようとなると難しさを感じるでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について とにかく例をつくればいいということで 見つけたもん勝ち です。 複素数には 値とし ...

2024/11/10

サイコロの目の約数と論証【2014年度 奈良女子大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) サイコロを投げて出た目の数の約数の番号の付いたカードを裏返していくという問題です。 実は、この設定で昔作問したことがありました。 当時は自分の中で新作問題のつもりで模試用に作問したのですが、後に奈良女子大で出題されていた本問を発見し、 そりゃこのぐらいシンプルな設定であれば被るわな と思ったのを思い出します。 その問題は最後に類題としておいておきますので、よかったらどうぞ。 なお、以下の解説では赤面の状態をR、白面の状態をWと表し、左から番号 ...

2021/12/21

等差数列の和の最大【2004年度 群馬大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 数列分野の中で一番最初に学習する基本的な数列である等差数列。 その等差数列と和について扱った問題です。 大抵この分野の問題は難易度的には基本レベルの問題になりがちですが、本問は定番の話題である等差数列の和の最大問題をベースとした運用力の上に 洞察力 構想力 処理力 などが求められる難問です。 各種スタミナが必要であり、機械的な態度だけでは完答するには厳しいでしょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 等 ...

2021/12/20

高次方程式と因数定理【2005年度 早稲田大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 高次多項式に関する求値問題で、難易度としては基礎寄りの基本問題です。 因数定理の運用に関する問題としては適度な難易度であり、ポイントが絞られていることもあり、例題として扱いたい要素があります。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について \(Q(1)=Q(2)=\cdots=Q(2006)=0\) という強力な条件は、因数定理をインスピレーションさせるでしょう。 \(2006\) 次式 \(Q( ...

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