HOME > 実践演習 > 実践演習 整数系 格子辺【隣接する格子点を結ぶ線分】【1998年度 大阪大学】 2021年7月18日 問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 格子点ならぬ「格子辺」という言葉を定義し、直線や曲線との交点の個数を考察させる問題です。 地道に手を動かしながら要領を掴んでいくタイプの問題であり、記憶や経験に頼る類の問題ではないでしょう。 そういった意味で、実戦的な演習寄りの目的意識で活用してほしい問題です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 小さい数で実験してみる (630 \ , \ 5400) は数が大きいので、もっと小さい数で要領を掴んでみたいと思います。 例えば (4 \ , \ 6) ぐらいで実験してみます。 x 軸に平行な格子辺との交点について というように、なにも考慮しなければ、6本の水平線とぶつかるわけです。 このうち、ちょうど格子点を通る回数(この実験の場合2回)を除くことになりますから 6-2=4【回】 格子辺とぶつかることになります。 y 軸に平行な格子辺との交点について 同様に考えれば、全部で4本ある鉛直線のうち、ちょうど格子点を通る回数(2回)を除いて 4-2=2 【回】 格子辺とぶつかることになります。 先ほどの 4 回と併せると、4+2=6 【回】格子辺と交わることになります。 数が大きくなっても (630 \ , \ 5400) と数が大きくなったとしても、要領は同じです。 水平線は 5400 本あり、鉛直線は 630 本あります。 このうち、格子点を通る回数が m 回であった場合、 水平な格子辺とぶつかる回数は 5400-m 回 鉛直な格子辺とぶつかる回数は 630-m 回 ということになりますから、合計 6030-2m 回 格子辺とぶつかることになるわけです。 したがって、実質的には 何個の格子 "点" を通るのか という問題に帰着することになります。 この大枠の考え方や要領は、(1) で考える直線だろうが、(2) で考える曲線だろうが同じです。 格子点の基本について 本問とは別の味ですが、そもそもの基本である「格子点の数え上げ」については 参考格子点の個数についての基本【2014年度 中央大学ほか】 例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) x 座標と y 座標がともに整数であるような点を「格子点」と言います。 領域が与えられて、その領域内の格子点の個数を数え ... 続きを見る で扱っています。 解答はコチラ Twitter Share Pocket Hatena LINE コピーする -実践演習, 整数系 -実験・予想