場合の数・確率系 実践演習

事象の噛み砕き【方針決定】【対称性の活用】【1995年度 北海道大学】

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ランダムウォークという種類の問題で、本問は言ってみたら \(x=2\) というカーペットの上を通過する確率です。

結局「具体的に何が起こればよいのか」と噛み砕く力や、それを的確に表現する力が必要になります。

確率を勉強するにあたり、本当に磨かなければならないのはこういった根本的な部分です。

本来場合の数・確率の分野は目の前の事象を分析し、何が起こればよいのかを見抜く「その場力」が求められる分野です。

それに対して

\(n\) 個のものから \(k\) 個取り出して一列に並べる並べ方 \(\cdots\) \({}_n \mathrm{ P }_k\) 通り

\(n\) 個のものから \(k\) 個取り出す選び方 \(\cdots\) \({}_n \mathrm{ C }_k\) 通り

\(n\) 個のものを円形に並べる方法 \(\cdots\) \((n-1)!\) 通り

といったように「どのように計算すればよいのか」といった公式の運用の仕方ばかりに目がいってしまい、結果的に伸び悩んでいる受験生や高校生はたくさんいます。

もちろん公式の運用を否定するつもりは全くありませんが、

「何が起こればよいのか」を見抜けるからこそ「それをどう計算すればよいのか」という次のステージに行ける

ということは、この分野を勉強する上で忘れてはなりません。

本問はそんな力を適度な負担で鍛えられる良問だと感じました。

解答を見る前にぜひ自力で考えてみてほしいと思います。

 

(以下ネタバレ注意)

 

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カーペットの上を1歩でも歩けばいいわけです。

そして、カーペットを通り過ぎてしまったら、以後の動きは題意に影響を及ぼしません。

したがって

カーペットに乗った直後の動きが勝負を決める

ということが言えます。

カーペットに乗った直後に上方向に進みさえすれば、先ほど言ったように以後の動きは知ったこっちゃありません。

なので、我々が興味あるのは、カーペットに乗るのが

2回目か3回目か4回目か \(\cdots\) \(N-1\) 回目か

ということでしょう。

そこで、\(k\) 回目にカーペットに乗って、その直後に裏が出る。

という事象の確率を計算し、\(\displaystyle \sum_{ \ }^{ \ } \ \) 計算すればよいという方針が立ちます。

ここから先は「どのように計算するか」という領域です。

また、本問は「対称性」を活かした別解も考えられます。

これについては

事象を直接考えるか、余事象を考えるか

という、これまた確率の方針決定の根幹に関わる大切な部分を意識しているかどうかで見えるかどうかが決まります。
(とはいえ、その後もスムーズにいくかと言われれば難しいかもしれませんが)

訓練の意味でもぜひ考えてもらえればと思います。

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