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フェルマーの小定理
p を素数 , a を任意の自然数とするとき
a^{p} \equiv a (mod p)
また、a と p が互いに素であるとき
a^{p-1} \equiv 1 (mod p)
というフェルマーの小定理をオチにした問題であり、様々な大学で類題が出題されています。
高校生で扱える範囲で、この話題を扱おうと思うとどうしても似通った問題となってしまいます。
入試の場合は何かしらの誘導はつくはずなので、誘導にきちんと乗ることができれば問題はないのですが、何問か経験することによってストーリーを染み込ませておけば安心です。
今回は【復習用問題】を2題つけておきました。
さて本問の場合
重要
k \ {}_m \mathrm{ C }_k=m \ {}_{m-1} \mathrm{ C }_{k-1}
という式、及び m が素数であるということから
{}_m \mathrm{ C }_1 , {}_m \mathrm{ C }_2 , \cdots , {}_m \mathrm{ C }_{m-1}
が全て m の倍数ということが言えて、それが最後に効いてきます。
この式は一昔前だと期待値の計算で必要でした。
現在はこの項目が数学Aの確率からなくなったため、昔に比べて触れる機会が減ったこともあってか、最近受験生のこの式の定着率が悪い気がしています。
とは言え、\displaystyle \sum_{ \ }^ \ 計算や、本問のような問題などで必要となりますので、常識化しておきましょう。
m人の国民から k 人の国会議員と1人のリーダーを選ぶとき
左辺 \cdots 国会議員を k 人選び ( {}_m \mathrm{ C }_k 通り )、その中から1人のリーダーを決める(k 通り)
右辺 \cdots まず1人のリーダーを決め (m 通り)、残りの m-1 人から残りの国会議員 k-1 人を決める({}_{m-1} \mathrm{ C }_{k-1} 通り)
左辺は総理大臣の決め方、右辺は大統領の決め方と見ると頭に入りやすいと思います。
今回は問題を解くこと自体は軽かったので、【総括】では
- フェルマーの小定理の証明(2通り)
- オイラーの定理の証明
について載せておきました。
難関大受験生にとってどこかで役に立つかもしれませんから、ぜひ読んでもらえればと思います。