実践演習 方程式・不等式・関数系

有理数に関する論証【うまい見方と、見れなかった場合のリカバリー】【2016年度 三重大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

 

有理数、無理数に関する論証は、証明問題であれば結果が分かっているのですが、真偽から判定させるような問題であると判断ミス一つで証明も反例も出せなくなります。

基本的には疑ってかかりましょう。

指導していて思うことですが、単元学習の段階だと、反例を出す力が乏しい人が目立ちます。

有名な反例については一通り経験しておくことが大切です。

「だってこういうことだってあるかもしれないよ」

という力は、もっと言えば「意地悪力」です。

基本的には「どんな意地悪を言われたとしても耐えうる」答案が望ましいわけです。

ですから「意地悪を想定しておく力」というのは答案を書く際の記述力や構想力にも繋がってきます。

単に問題を解くためだけではなく、自分の答案を見返したときに「論理の抜け」について発見出来たりするなど、自分を助けてくれることも多々あります。

こういった問題はそういう力を鍛えるのに一役買うのではないかと思っています。

 

最後のオチの(3)は「逆なら当たり前なのに」タイプの論証です。

そのタイプの論証は京大が好んでる印象がありますね。

本問は (2) ぐらいから手際の良さが分かれるでしょう。

(以下ネタバレ注意)

 

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(1) の真偽判定についてはまずは基本的に疑ってかかります。

試験場だとしたらまずは \(a=2^{\frac{1}{3}}\) ,  \(b=2^{\frac{2}{3}}\)  のような

「2乗しても無理数」

という反例が浮かびやすそうです。

無理数と言うことを証明する部分まで気にするのであれば、反例の定番

\(u+v\sqrt{t}\) ,  \(u-v\sqrt{t}\)

を疑うのもありでしょう。そのままの形だと反例になりませんから、一工夫すれば反例となり得ます。

(2) ,  (3) は意外と苦戦します。

\(ab=\displaystyle \frac{n_{1}}{m_{1}}\) ,  \(bc=\displaystyle \frac{n_{2}}{m_{2}}\) ,  \(ca=\displaystyle \frac{n_{3}}{m_{3}}\)

と反射的におくと、この後の処理ができなくはないですが、「ねじ伏せる」という感覚に近くなると思います。

用意した解答は「閃き一発の解答」を模範解答として最初に載せましたが、それが見えなかった場合の腕力路線の戦略についても載せておきましたので参考にしてください。

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