実践演習 方程式・不等式・関数系

双曲線の接線【2017年度 大阪大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

双曲線の接線に関する基本問題です。

難易度面で言えば、基礎の位置づけになると思いますが、本問が主張する内容的な部分も味わってみると興味深いものがあります。

(以下ネタバレ注意)

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双曲線の接線公式

双曲線の接線公式

双曲線 \(\displaystyle \frac{x^{2}}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y^{2}}{b^{2}}=1\) 上の点 \((x_{0} \ , \ y_{0})\) における接線の方程式は

\(\displaystyle \frac{x_{0}x}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y_{0}y}{b^{2}}=1\)

という基本事項を運用していきます。

証明については判別式を利用することもできますが、手っ取り早いのは微分の力を借りる方針です。

証明

\(\displaystyle \frac{x^{2}}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y^{2}}{b^{2}}=1\) の両辺を \(x\) で微分すると

\(\displaystyle \frac{2x}{a^{2}}-\displaystyle \frac{2y}{b^{2}}\cdot\displaystyle \frac{dy}{dx}=0\)

\(y \neq 0\) のとき

\(\displaystyle \frac{dy}{dx}=\displaystyle \frac{b^{2}x}{a^{2}y}\) であるため、点 \((x_{0} \ , \ y_{0})\) (\(y_{0} \neq 0\)) における接線の方程式は

\(y-y_{0}=\displaystyle \frac{b^{2}x_{0}}{a^{2}y_{0}}(x-x_{0})\)

これを整理すると

\(\displaystyle \frac{x_{0}x}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y_{0}y}{b^{2}}=\displaystyle \frac{x_{0}^{2}}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y_{0}^{2}}{b^{2}}\)

今、点 \((x_{0} \ , \ y_{0})\) は双曲線 \(\displaystyle \frac{x^{2}}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y^{2}}{b^{2}}=1\) 上なので

\(\displaystyle \frac{x_{0}^{2}}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y_{0}^{2}}{b^{2}}=1\)

したがって接線の公式は

\(\displaystyle \frac{x_{0}x}{a^{2}}-\displaystyle \frac{y_{0}y}{b^{2}}=1\)

となり、これは \(y_{0}=0\) のときも成立する。

なお、

円の接線公式

円 \((x-p)^{2}+(y-q)^{2}=r^{2}\) 上の点 \((x_{0} \ , \ y_{0})\) における接線の方程式は

\((x_{0}-p)(x-p)+(y_{0}-q)(y-q)=r^{2}\)

という円の接線公式と同じ

1回だけ代入

という要領で得られるため、頭には入れやすいでしょう。

ここまできたら

楕円の接線公式

楕円 \(\displaystyle \frac{x^{2}}{a^{2}}+\displaystyle \frac{y^{2}}{b^{2}}=1\) 上の点 \((x_{0} \ , \ y_{0})\) における接線の方程式は

\(\displaystyle \frac{x_{0}x}{a^{2}}+\displaystyle \frac{y_{0}y}{b^{2}}=1\)

についてもセットで常識にしておきましょう。

証明については先ほど同様、陰関数の微分法を利用すればよいでしょう。

(1) について

\(\mathrm{A} \ (1 \ , \ 0)\) における接線の方程式は、接線公式に頼らずとも

\(x=-1\)

と得られます。

直線 \(\mathrm{BC}\) の方程式については

\(y=\displaystyle \frac{t}{s-1}(x-1)\)

と得られます。

これらを連立して解くことになりますが、

\(x=-1\)

が出てくるのは確定であり、\(y\) について集中すれば

\(y=-\displaystyle \frac{2t}{s-1}\)

と得られますから \(\mathrm{P}\) の座標は

\((-1 \ , \ -\displaystyle \frac{2t}{s-1})\)

と得られます。

(2) について

\(\mathrm{C} \ (s \ , \ t)\) における接線の方程式は、上述の接線公式から

\(sx-ty=1\)

と得られます。

直線 \(\mathrm{AB}\) の方程式については

\(y=0\)

です。

これを連立して解くと

\(x=\displaystyle \frac{1}{s}\) ,  \(y=0\)

となりますから、 \(\mathrm{Q}\) の座標は

\((\displaystyle \frac{1}{s} \ , \ 0)\)

と得られます。

(3) について

\(\mathrm{B} \ (1 \ , \ 0)\) における接線の方程式は

\(x=1\)

と得られます。

直線 \(\mathrm{AC}\) の方程式については

\(y=\displaystyle \frac{t}{s+1}(x+1)\)

です。

これらを連立して解くと

\(x=1\) ,  \(y=\displaystyle \frac{2t}{s+1}\)

となりますから、 \(\mathrm{R}\) の座標は

\((1 \ , \ \displaystyle \frac{2t}{s+1})\)

と得られます。

\(\mathrm{P}\) ,  \(\mathrm{Q}\) ,  \(\mathrm{R}\) の座標が手元にありますから、これらが同一直線上にあることを示す方法は煮るなり焼くなりですが、

  • 直線 \(\mathrm{PQ}\) の傾きと、直線 \(\mathrm{QR}\) の傾きが等しい

ということを目指せばよいでしょう。

試験場では

大阪大学の問題としては基本的かつ計算量もそこまで多くないですから、試験場では確保したい部類の問題です。

実際にこの年の阪大のセットの中では本問以外の問題がそれなりの問題でしたから、その中であればこれを落とすのは致命傷になりかねないレベルだったと思います。

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