2021年度 九州大学理系第3問【絶対不等式の考え方】【x軸回転体の体積】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) テーマとしては (1) が絶対不等式の考え方、(2) が x 軸回転体の体積ということですが、実質は (1) が山場です。 区間 \(I\) において \(f(x) \gt c\) ( \(c\) は定数 ) が常に成立するとは 区間 \(I\) における最小値を \(m\) として \(m \gt c\) が成立する。 ということが言えます。 その区間における最小値(一番雑魚)が \(c\) に勝てるのであれば、その他の連 ...
2021年度 大阪大学理系第1問【従属2変数関数の最小】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) パッと見た印象は (2) の \(\displaystyle \frac{t}{s}\) が (1) の結果から \(a\) , \(b\) の 2 変数関数で、条件から \(b=\displaystyle \frac{9}{4}-3a^{2}\) という従属性をもっている従属2変数関数の最大最小になるなと、読み取れました。 大体の方針はもう見えているので、あとは計算していくのみです。 実際の細々とした注意点については【戦略】 ...
2021年度 京都大学理系第2問【x切片と接点の距離】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 一見して、すぐに 接点を設定して、接線の式を立式 \(x\) 切片を求めて \(Q\) の座標を出す \(PQ\) の長さである \(L\) の式を出す あとは煮るなり焼くなり・・・ と、方針面で困ることはないと思いますので、基本的には計算勝負となるでしょう。 落ち着いて計算ミスに気を付けて進めていきましょう。 ただ、計算してみると分かると思いますが、2 乗につぐ 2 乗が登場しますので、全集中して処理してください。 置き換え ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【最大最小~ガウス記号を含むn変数~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回はガウス記号を含んだ式の最大最小について考えます。 京大のような 「名刺に書き終わる」 問題が作れたらなと思って作ったのですが、解答自体は短くスパッと終わると思います。 (難易度に対して解答がわず ...
変数の設定【一般性を失わない設定をする工夫】【2000年度 東京工業大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 問題文を見ると、変数らしい設定が何もありません。 自分で分野や変数を設定し、その設定の中で立式・処理を進めていく力は言うまでもなく重要です。 標準的な問題では「~~を \(x\) とする」というように、変数の設定が問題の中で与えられており、どんな文字をベースに立式していくかが明確であることが多いです。 しかし、問題が難しくなってくると、この変数の設定が解く側に課せられることになります。 問題を作る方からすれば、「問いかけ方」とい ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【最大・最小~ガウス記号を含む関数~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で最後の力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む ガウス記号を含む関数なので、基本的に区間を区切って考えていくことになります。 得体のしれない相手ほど「実験」とい ...
同次式(斉次式)の扱いと絶対不等式としての処理【2016年度,1990年度 立命館大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 特徴のある式についてはその個性を活かした扱い方をします。 もちろん、そんな個性のある式はそんなに沢山あるわけではありません。 対称式、交代式、相反式 \(\cdots\) など名前がある式については、個性があるから名前がついています。 今回はその中でも「同次式(斉次式)」というものを扱います。 同次式とは、各項の次数が同じ式のことです。 同次式の例 ①:\(3x^{2}+4xy-y^{2}\) ②:\(4x^{3}+5x^{2} ...
従属2変数関数の最大最小【2018年度 福島大学】【2016年度 立命館大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 2変数関数の最大最小問題で、本問のように「それ自身が問題」ということもあれば、「問題を解く中で処理する必要がある」場面もあるでしょう。 そういった意味で、最大最小問題についての基本的な方針は身につけておく必要があります。 今回は従属2変数関数の最大最小問題について見ていきます。 (1) で通用する態度が (2) で通用しないと思いますので、そのあたりをどう乗り越えるかを考えてみましょう。 (以下ネタバ ...
式の個性【式の形のもつ意味について考える】【2010年度 埼玉大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 見た目は座標平面の円に関する問題に見えますが、とるべき解法によって見た目の分野とは違う分野の処理が必要になってきます。 まずは初見で考えてみてほしいと思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む \(ac+bd\) という式の形から放たれる強烈な「作為の匂い」を嗅ぎ取ることができれば \(P \ (a \ , \ b)\) , \(Q \ (c ...
図形量の最大最小【正三角形の第1象限の部分の面積の最大最小】【2001年度 岡山大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) シンプルな問題です。 しかし、やってみれば分かると思いますが、結構スタミナが必要です。 解き終わった感想としては、 決して特別な難問ではないけど、差がつくだろうな と感じました。 まずは自力で行ける部分まで考えてみましょう。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む まずは変数の設定ですが、回転を扱うので、素直に角度 \(\theta\) を導入します。 \(\theta\) の範囲 ...