実践演習

2021/11/13

面積評価と極限【1996年度 大阪大学】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 面積評価と極限に関する問題です。 現役生にとって、数Ⅲの完成度は大きく合否を左右します。 そんな中で、今回の話題はきっちりと差が付くテーマです。 本問、及び類題を用いて面積評価の使いどころと一連のストーリーをしっかりと押さえましょう。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 和の形の評価 今回評価する \(\displaystyle \sum_{k=1}^{n}\log{k}\) は、和の形です。 和の形を評 ...

2021/11/13

放物線の焦点を通る直交2直線【2007年度 名古屋工業大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 放物線の焦点を通る直交2直線のもつ美しい性質を体感する問題です。 学習内容的には 極が原点でない場合の極座標の扱いと、極方程式の運用 斜めの距離に対する極座標・極方程式の威力 という2点を学ぶことになります。 入試においてもちょくちょくネタにされる話題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む 状況を図示すると という状況です。 \(\theta\) の設定の仕方から、\(\mathrm{F}\) を極と ...

2021/11/12

約数と倍数に関する整数問題【1992年度 一橋大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 約数や倍数という整数問題の基本的な概念について扱う問題なのですが、決して簡単ではないでしょう。 整数問題らしく様々なものの見方に伴う別解があり、一つ一つが本問だけに限らず他の問題への糧となる内容を含んでいます。 聞けば簡単、解くのは別問題というタイプで、きっちりと差が付く問題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について \(n^{2}\) と \(2n+1\) が互いに素とは、 \(n^{ ...

2021/11/11

イェンゼンの不等式【証明】【2003年度 和歌山県立医科大学ほか】

例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) イェンゼンの不等式と呼ばれる有名な不等式に関する証明問題です。 例題は具体的な関数で、文字数が (1) 2文字&2文字 (2) 3文字&3文字 という具体的な例です。 それにしてもアタフタする受験生は多いと思います。 初見殺しの要素は存分にありますから、ひとまずは要領を例題でつかむことを目的としてください。 有名テーマなので、初見でできなくても自信を失う必要はありません。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読 ...

2021/11/10

有理数で挟まれた有理数の分母【ファレイ数列との絡み】【2014年度 横浜市立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) すごくシンプルな題意ですが、やり始めると目が血走るでしょう。 \(\displaystyle \frac{2013}{2014}=0.99950438\cdots\) \(\displaystyle \frac{2014}{2015}=0.99950372\cdots\) としても「こっからどないすんねん」となるだけだと思います。 解答自体はものすごくアッサリ終わります。 解答のボリュームと難易度のギャップは大きく、内容的には経験などでカバー ...

2021/11/9

円周上の点で作る三角形【シグマで数える】【2001年度 大阪大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 円周上の正 \(4n\) 角形の頂点を用いて三角形を作るという、素材としてはよくある問題です。 ただ、素材は定番でも中身はマニュアル的態度で倒す態度の問題ではありません。 「結局こうなっていればいい」 ということを見抜く観察力や洞察力を要する問題です。 最後の最後まで気が抜けない要素も含んでおり、試験場では全体のセット次第で撤退するかどうかの判断に迫られる類の問題でしょう。 難易度的には絶妙な難易度です。 (以下ネタバレ注意)   ...

2021/11/8

双曲線と幾何的性質【双曲線の各種基本】【2010年度 東京理科大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 双曲線とその性質について確認する問題です。 本問は 双曲線の焦点についての導出 双曲線の幾何的な性質 双曲線と直線の連立と、その後の処理 双曲線の漸近線 というように、この1問の中でこれだけの各種基本事項を含んでいるコスパの良い標準問題です。 何かいい問題ないかなぁという指導者側からすれば「あ~ざ~す」的問題です。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) について:双曲線の焦点の導出 一般に、 双曲線 ...

2021/11/7

場合の数と論証【隣り合う隣り合わない問題】【1998年度 大阪市立大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 順列に関する問題で、数が5個しかないので全部は大変にしても部分的にゴリゴリ押し通していけばできなくはありません。 最後にモノを言うのは基礎の運用ですが、 何を求めればよいのか を要約する「咀嚼力」が求められます。 「何を求めればよいか」に辿り着けるからこそ、次の「どう計算すればよいか」に繋がってきます。 場合の数や確率分野である程度のところで頭打ちになっていて、そこからのブレイクスルーを起こすためには、まさにその部分が必要でしょう。 本問は「 ...

2021/11/6

有名曲線【レムニスケート】【2005年度 鹿児島大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) レムニスケート(連珠形)と呼ばれる有名曲線を題材とし、 直交座標表示と極方程式との結びつき 極方程式で表される曲線の面積 について学習します。 正直極方程式はウルサイ議論が多く、記述で抜かりなくまとめるには神経を使うので疲れる分野に感じる人も多いでしょう。 そのあたりについては「方程式」という言葉の意味を噛み砕いていけば、押さえるべき部分というのがある程度は見えると思います。 どうやって解答をまとめようかという「記述のまとめ方」みたいなところ ...

2021/11/5

三角関数の直交性【1994年度 九州大学】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 三角関数の直交性を基にした問題です。 「関数が直交?どういうこと?」 と思うかもしれません。 このあたりは、より抽象的に定義されるベクトル空間というものを学習しないとピンとこないものがあります。 背伸びをして中途半端に知ったかぶってもロクなことはありませんが、この先大学ではこういう世界が待っているということを垣間見て興味を抱きたいという意欲はWelcomeです。 (以下ネタバレ注意)   + クリック(タップ)して続きを読む (1) ...

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