意外と唸る極限計算【2007年度 聖マリアンナ医科大ほか】
今回考えてもらう問題はコチラです。 類題2はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 「類題2?」と思うかもしれませんね。 この京都大学の問題はただの極限計算と言いつつも、意外と出来が芳しくないタイプの問題です。 この問題が難なくクリアーできる受験生は問題ありませんが、右往左往するようであれば、目線が定まっていません。 この目線をしっかりと固定するための例題と類題1を準備します。 類題2で右往左往するようであれば、例題、類題1をマスターしてからもう一度チャレンジしてみてください。 恐らく見 ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【微分法~接線の本数と傾きの和~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回は微分法に関する問題です。 定番の「接線が何本引けるか問題」に加え、最後にちょっとしたスパイスを加えてピリッとした仕上がりにしています。 難易度は標準設定です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タッ ...
関数列の一般項【定積分による漸化式】【1991年度 名古屋大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 定積分を用いた漸化式によって定まる関数列の一般項を求めるという趣旨の問題です。 例題は数Ⅲ、類題はⅠAⅡBまでの範囲内での問題です。 数列の漸化式についてはパターン性が濃く、機械的な態度で処理するわけですが、本問の場合 構造を見抜く目 定積分の運用力 などが必要です。 難関大志望者に演習としてやらせてみると、確かな力がある受験生はきっちりと確保していますし、その後それぞれの志望校 ...
tan1°は有理数か【sin1°とcos1°についても考える】【2006年度 京都大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 言わずと知れた伝説の問題です。 出題された当時、大きく話題になりました。 通常シンプルな問題というのは振り切った難問になりがちですが、本問は常識の範囲内の難問で収まっています。 複雑な計算はいらず、ボリュームも膨らまず、洞察力をシンプルに問う良問です。 とは言え、試験場での出来はよろしくなかったようです。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 大枠は背理法 無理数だということは直感的に分かりやすいでしょう。 ...
3変数対称式の最大値【1996年度 大分医科大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 3変数の対称式に関する最大問題で、難問と言ってよいと思います。 今回の3変数は独立3変数なので、例えば、\(y\) と \(z\) を固定し、ひとまず \(x\) の関数として捉える、といったような 予選決勝法 を睨むのが第1感ですが、まともにぶつかると結構厳しいものがあると思います。 そこをどう乗り越えていくかが本問の山場です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 与式を大きくしようという気持ち 与式である \(\d ...
階乗に関する整数問題【2015年度 鳥取大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 階乗に関する整数問題ということで、最後のオチの問題は考えてみたくなる香ばしさがあります。 誘導付きなので、誘導をうまく活用できるかという要素の方が大きくなっています。 思考力(試行力)を養うためには誘導はない方がいいのですが、試験問題としてはこのぐらいでも機能すると思います。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について \(5!+4!+3!=120+24+6=150\) これを落とすことは許され ...
ピタゴラス数とペル方程式【2011年度 三重大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) ピタゴラス数に関する問題で、印象に残るインパクトをもった問題です。 強力な誘導がありますから、思考力や発想力というよりは、問題の主張を把握し、誘導の意味を見出す読解力寄りの力が求められます。 なので、問題を解くこと自体はそこまで難問ではないでしょう。 今回は、\(x\) , \(y\) が連続2整数となるようなピタゴラス数についてスポットが当たっていますが、これについてのちょっとした深掘りも考えてみましょう。 (以下ネタバレ注意) &nbs ...
三角関数の連立方程式【1994年度 東京理科大学】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 見かけ上、従属2変数関数の最大・最小問題に見えます。 実際には、薄皮一枚剥ぐと、「三角関数の連立方程式の運用」という部分がメインの処理内容になります。 路線によってはウルサイことになりかねないので、解法の検討という部分も勉強の内容に含まれるテーマです。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 文字消去困難なときの有力手段 従属2変数関数の最大最小問題に対する最有力候補は 文字消去 です。 ただし今回の場合、裸 ...
等差中項と等比中項【並べ替えて等差数列、等比数列になる3数】【2006年度 愛知大学ほか】
例題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 類題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 3項を並べ替えたら等差数列になったり、等比数列になったりするという問題を扱います。 テーマ自体は定番の部類に入る問題であり、単元学習の段階においてもよく扱われるでしょう。 それだけによほど劇薬を混ぜられない限り、確保したいテーマの話題です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む 等差中項 一般に \(a\) , \(b\) , \(c\) ...
仮想難関大(オリジナル予想問題)【ベクトル~三角形の内部に点が存在する条件~】
問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 仮想難関大シリーズということで、東大、京大をはじめとする旧帝大、東工大、国公立大学医学部医学科などの難関国公立大を想定したオリジナルの自作問題です。 「手垢の付いていない問題で力試しがしたい」 という方はぜひご活用ください。 今回はベクトルに関する問題です。 条件を数式でどのように立式するかということを考える問題です。 難易度は標準設定です。 (以下ネタバレ注意) + クリック(タップ)して続きを読む (1) について 内積につ ...