解答速報

2021年度 東京大学 理系数学【総評と感想】

受験生の皆様、前期日程お疲れさまでした。

今年度は共通テスト初年度でただでさえ不安な中、コロナ禍という事態となり、不安が尽きない1年であったと思います。

そんな中、目標を高く掲げ、日々精進しようと頑張る受験生を何とか応援したいという思いで、2020年10月11日に「MathClinic」を立ち上げました。

立ち上げたばかりで、このブログサイトに来てくれる方はまだまだ少ないですが、数ではなく、来てくれた人が満足してくれるようにと思って日々記事を書いています。

同じく立ち上げたばかりで、数学のトピックス的に扱いたい話題をまだまだやり切れていない部分もあり、網羅性についてはまだまだこれからのところもありますが、これから徐々に充実させていければとおもっておりますので、応援していただけると嬉しく思います。

 

さて、今年の東大理系の問題について振り返ってみます。

なお、やはり打ち間違いなどもありましたが、目につく部分は訂正、修正をして差し替えてあります。

また、第1問~第3問については【解答】と簡単な【総括】のみを載せていましたが、【戦略】まで含めた詳細版に差し替えました。

これ以降さらに誤りがありましたら、お問い合わせフォームより教えていただけると幸いです。

 

2021年度東大理系 各解説記事

【解答速報】2021年度 東京大学理系第1問【放物線の通過領域】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   急ぎで作成したので、誤りや打ち間違いなどがあるかもしれませんが、ご了承ください。 (誤りが発覚し次第、訂正版をアップしていきます。) また、時期が来たら、戦略なども含めた完全版を出したいと思います。 【追記】詳細版に差し替えました。 2021年度東大理系の問題はこちら 本問は「通過領域」がテーマになっています。 速報では逆像法(しらみつぶしの考え方)で倒しました。 放物線が通ることができる点の集合が求める領域です。 \((2 \ ...

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【解答速報】2021年度 東京大学理系第2問【終点の存在範囲】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   急ぎで作成したので、勘違いや打ち間違い、計算ミスなどがあるかもしれませんが、ご了承ください。 (誤りが発覚し次第、訂正版をアップしていきます。) また、時期が来たら、戦略なども含めた完全版を出したいと思います。 【追記】詳細版に差し替えました。 2021年度東大理系の問題はこちら   (1) の結果が少し疑心暗鬼になるような形でした。 計算ミスを何度も疑いましたが、試験場だと猶更平常心を保つのは難しいかもしれません。 ...

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【解答速報】2021年度 東京大学理系第3問【接線と共有点 , 定積分の計算】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   急ぎで作成したので、誤りや打ち間違いなどがあるかもしれませんが、ご了承ください。 (誤りが発覚し次第、訂正版をアップしていきます。) また、時期が来たら、戦略なども含めた完全版を出したいと思います。 【追記】詳細版に差し替えました。 2021年度東大理系の問題はこちら 曲線から接線を引き、接点と異なる共有点を求める定番の問題です。 連立して出てくる 3 次方程式を解くだけですから、(1) は落とせないでしょう。 その際闇雲に因数 ...

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【解答速報】2021年度 東京大学理系第4問【二項係数の整数問題】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   急ぎで作成したので、誤りや打ち間違いなどがあるかもしれませんが、ご了承ください。 (誤りが発覚し次第、訂正版をアップしていきます。) また、時期が来たら、戦略なども含めた完全版を出したいと思います。 【追記】詳細版に差し替えました。 なお、2021年2月26日(金)にアップした解答には打ち間違いが多々ありました。 ご迷惑をおかけしました。 さらに誤りなどがございましたら、お問い合わせフォームより報告していただければ幸いです。 2 ...

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【解答速報】2021年度 東京大学理系第5問【関数の増減に関する考察】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。) 関数の増減に関する考察をさせる問題です。 今回は \(\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x = \theta+\sin{\theta} \\ y=\cos{\theta} \end{array} \right. \end{eqnarray}\) というパラメータ表示された曲線と点 ( \(-\alpha\) ,  \(-3\) ) との距離の2乗として \(f(\theta)\) が与えられて ...

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【解答速報】2021年度 東京大学理系第6問【因数分解と恒等式】

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   因数分解と恒等式に関する本格的な問題です。 本問は ( 2 次式 ) × ( 2 次式 )  という因数分解ができるように \(a\) を仕組んでください。 という問題でしたが、 「( 1 次式 ) × ( 1 次式 )  という因数分解ができるように」という問題であれば、東大受験生なら一度は経験したことがあると思います。 そういった典型問題をベースに発展させた問題だと思いますが、本問の難しさは発想面というよりも、 何が問われて ...

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第1問

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

東大では頻出の通過領域に関する問題でした。

2015年度理系第1問

正の実数 \(a\) に対して , 座標平面上で次の放物線を考える。

\(C\):\(y=ax^{2}+\displaystyle \frac{1-4a^{2}}{4a}\)

\(a\) が正の実数全体を動くとき , \(C\) の通過する領域を図示せよ。

と、2015年度では 1 パラメータの放物線の通過領域が問われています。

今回は \(a\) ,  \(b\)  という2パラメータある分、少し扱いに手間取った人もいるかもしれませんが、今回のセットでは確保したい一問です。

 

第2問

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

 

複素数についての整式という設定で、見慣れない受験生も多かったと思います。

(1) は方針自体はすぐに立ちますが、計算結果に疑心暗鬼になった人も多いと思います。

(2) も実数ということにとらわれすぎて

\(\alpha=\bar\alpha\) ,  \(\beta=\bar\beta\) ,  \(\gamma=\bar\gamma\)

として、身動きがとれなくなった受験生が多いのではないかと推察します。

最終的にベクトルの終点の存在範囲の問題の考え方に帰着しますが、2次元の話であるにもかかわらず、3本のベクトルの1次結合の形であるため、差がつくのではないかと思います。

 

第3問

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

分数関数の接線についてと、定積分の計算問題です

(1)は分数関数になっているものの、最終的には「例のアレね」という感想が出てきます。

連立して \(y\) を消去し、整理すると、\(x\) の 3 次方程式が出てきますが、即座に因数分解できます。

因数分解できることに気が付くというよりも、

\( (x-1)^{2}\) という因子をもつ

ことを知っていたというニュアンスですね。

(2) は「何かあるのか」と疑いました。

あれこれ考えましたが、とりあえずゴリゴリ計算した方が早いわ、という気持ちで計算を進めていったという感じです。

もしかしたら何かあるのかもしれませんが、落ち着いたら考えてみたいと思います。

 

第4問

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

今年のセットの中で一際目を引くオチですね。

考えて見たくなる気をそそる問題です。

ただ、山場は (2) , (3) でしょう。

(4) 自体は (3) までできていれば素直に誘導を利用して解決できました。

(2) で \({}_{4a+1} \mathrm{ C }_{4b+1}\) を書き下す必要がありますが、整理しないと結構頭がグチャグチャになります。

このあたりの工夫については解答の中で解説していますので、ぜひ読んでいただければと思います。

 

第5問

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

最初問題をよく読んでいなくて (1) で

「\(f(\theta)=0\) となる \(\theta\) が・・・」

 

と読んでしまい、大幅に時間ロスしました。

「距離だから \(0\) 以上じゃんか。\(A\) を一回だけ通るってことか?」

とか考えましたが、

「\(y\) 座標が \(\cos{\theta}\) なんだから \(-3\) になるわけねぇじゃん、何だよこの問題」

と思って、よく問題を読み返したら、自分のバカさ加減に気づきました。

試験場だと頭に血が昇って、予期せぬミスを起こしかねません。

よく読んで、落ち着いて処理したら、普通に標準的な問題でした。

これは今回のセットでは、できれば確保したい部類に入る問題だと思います。

 

第6問

問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)

 

因数分解と恒等式に関する本格的な問題です。

(1) は東大受験生であれば困ることはないと思われます。

私は(2) で「ん?」となりました。

「聞かれている意味がよく分からんぞ・・・」

と手が止まりました。

「こういうことが聞かれているから、こういう方針で求めよう」

というように何が聞かれているか把握しているからこそ、それに向かう手立てを考えられるのですが、そういった意味で久しぶりに手が止まりました。

この状況を打開できたのは、(3)に移ってからです。

問題の雰囲気を見ていたら、(3) の結果を楽にするための (1) ,  (2) だろうと思ったわけです。

「置き換えに頼らずに処理してやる」という気持ちで (3) を進めていくと、ここでビビっときて、

「あぁ~、(2) ってそういうことか」

と、意味が把握できました。

聞かれていることさえ分かれば、手立てはいくらでも打てるということで、その後は特に躓くことなく処理しきったという感じです。

本問は問題の中身自体はそれほど難しくはないのですが、

「何が聞かれているのかを把握する」

という点で難しさを感じました。

 

総括

今年の問題の傾向としては(1) などの前半は比較的確保できる(手が付けやすい)問題なんだけど、オチに向かうにつれて段々と道が険しくなっていくなという印象のセットだったと思います。

また、「何かあるんだろうか?」と疑わせるような問題も多く、そういった意味で無駄に時間を使いかねない、という危険性もはらんでいたように思います。

さらに、今年も「場合の数・確率」からの出題はありませんでした。

「そろそろ出るんじゃないか」と、身構えていた人も多かったのではないでしょうか。

まぁ、何が聞かれてもいいように準備しとけよ、ということが言いたいのかもしれません。

 

個人的感想

第1問:標準

第2問:やや難

第3問:標準

第4問:やや難

第5問:標準

第6問:やや難

といったところでしょうか。

 

個別の問題の各記事(解答解説付)も読んでいただけると励みになりますので、よろしくお願いします。

2021年度東大理系 各解説記事

【解答速報】2021年度 東京大学理系第1問【放物線の通過領域】

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問題はこちら(画像をクリックするとPDFファイルで開きます。)   因数分解と恒等式に関する本格的な問題です。 本問は ( 2 次式 ) × ( 2 次式 )  という因数分解ができるように \(a\) を仕組んでください。 という問題でしたが、 「( 1 次式 ) × ( 1 次式 )  という因数分解ができるように」という問題であれば、東大受験生なら一度は経験したことがあると思います。 そういった典型問題をベースに発展させた問題だと思いますが、本問の難しさは発想面というよりも、 何が問われて ...

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